
Perfect Romance
第16章 告白
エレベーターを降りて、真っ直ぐに自分の部屋に向かっていると
玄関の前に、人影
最近、目が悪くなったのか良く見えないけど…
あれはうちの前、だよな
誰だろ?
立ち止まり、目を細めてその姿をじっと見つめてたら
「何してんの」
その人影が、ゆっくりこちらに近付いて来た
「へ…かず?」
声と、次第に見えてきた姿に、間抜けな声が出る
「え…分からなかったの?」
呆れたような、かずの顔
「かずぅ~っ❤」
抱きつこうとした途端、頭を叩かれた
「あいばか!」
「はいすいません」
プリプリするかずに、にやける顔をそのままに
部屋の鍵を開ける
「おじゃま、しまーす…」
何度来ても、入る時は必ず言う言葉
これが「ただいま」になればなぁ…
「かず…翔ちゃんちに行ってたんじゃなかったの?」
鞄も持ったままだし、翔ちゃんちに行った様子が見えない
「今日、泊めてよ」
「へ?」
「だって…飲んだら帰るの面倒臭い。
荷物、置かせて貰おうと思ったんだけど…」
唇をツンと尖らせる
「…ダメ?」
その上目遣いにノックアウト
