
Perfect Romance
第3章 ここから始めよう
相葉さんのテンションが違うからか、俺も半分は酔ったとは言え、かなり素の状態だった
いや、相葉さんって聞き上手と言うか話上手と言うか…雰囲気がすごく柔らかい
あの、物凄かった警戒心も、今はかなり薄れている
「相葉さん、こんな話楽しくないでしょ」
ごめん、と言って再びジョッキを口に運ぶ
「そんな事ないよ。にのの事なら何でも聞きたい」
ここで、俺の悪戯心が疼いてしまった
櫻井さんのあの言葉
「…相葉さんって俺が好きなの?」
冗談のつもりだった。あの相葉さんのテンションできっと面白おかしく返してくると思ったから
なのに、相葉さんは一気に真っ赤になっている
ヤバ…何か酔いが冷めた気がする
まずったかな
「にの…」
「あ…あの、えーと…」
相葉さんは真っ赤なまま、スーっと深呼吸をすると、姿勢までも正して座り直した
「初めて会った時から…気になって仕方なかった
だからもう一度会いたくてたまんなくて…」
そう言って、じっと見つめて来る
「しつこかったのは本当ゴメン。大ちゃんにも悪いと思ってるけど…それでもどうしても会いたかった」
俺は黙って聞くしかなかった
…いや、何も言えるわけがない
「今日も、本当は凄く緊張してる」
「相葉さん…?」
「にのは、ストレートだろうから引くかもしれないけど、俺、本気でにのが好きになった」
普段の俺なら、キモイ!!とドン引きして帰っているはず
それなのに、引いてない自分がいる
何でだろう…と考えても答えは見つからない
「俺、人付き合い苦手って言ったよね?それに…」
「それも全部引っ括めて好き。…俺を嫌いでないならそれだけで今は充分」
