
Perfect Romance
第18章 あ・き・す・と・ぜ・ね・こ
見ればかずの顔は笑ったまま
声のトーンも変わってないから、周りの空気も全然変わらない
「約束したのに、触ったからもうダメ」
「もう、触らない!約束する!」
「約束ってね、1つの事には1回しかないんですよ?」
にっこり微笑みを浮かべたかず
…お前はキャバ嬢か!
やたら上手くないか?
マッチョさんたちも、尊敬の目になってるんだけど
「それと…」
再びかずが、社長に近付く
「こういう接待、今って良くないの…知ってますよね?
私、証拠ありますからそのおつもりで」
笑顔のまま、そしてとどめに可愛くウィンクしてるけど、言ってる内容はかなり怖い
すっかりおとなしくなった社長
翔ちゃんたちは…勝手に盛り上がってる
社長の隣から離れたかずが俺の隣に座り直した
「凄いですね」
マッチョさんがすかさずグラスを差し出しながら感嘆の声を上げた
「え…いえ…」
途端に赤くなるかず
さっきのキャラは何だったんだ
「接し方がとても勉強になりました」
グラスを軽く合わせ、マッチョさんが微笑む
「…自然に、付いたんですよ
何でだか、こんな目に合う事多くて……」
