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Perfect Romance

第19章 HappyHappybirthday!


「フライングだけど…火、つけるよ」

用意しておいたライターを取り出して、一つ一つのろうそくに火を灯す

全部に火がついた処で、リビングの電気を消して


…恥ずかしいけど、やっぱりね
これはしてあげないとね


「Happybirthday to you……」
声は小さいけど、近いから聞こえるでしょ?


「Happybirthday Dear まさ…、わっ!」
最後まで歌い切る前に、ガタン、と勢い良く椅子から立ち上がった相葉さんに

…きつく抱き締められた


「嬉しい。…ありがとう、かず」
相葉さんの声が震えてる

「どう…いたしまして」
宥めるように背中を叩く俺も、あまりの相葉さんの感激振りにつられそう

…泣かないけど



「今までで、一番幸せな誕生日になった」
顔を上げた相葉さんが、両手で俺の頬を包んだ

涙目で、グシャグシャになって笑う相葉さんがやけに可愛く見える

頬を包む手の上から自分のそれを重ね合わせて



ちょうど針が0時を指したから


「今、ホントにおめでとう」
そう言って、自分から唇を触れ合わせた

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