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Perfect Romance

第4章 近くて遠い距離



隣でユラユラ揺れているにの

「…にの?」
ずっと見つめてたくせに、気付いてなかった
…これ、かなり酔ってる

「んー…?」
とろんとした目で、俺を見上げて
へらっと笑ってるし

「大丈夫?」
と聞けば

「らいじょーぶれす♪」
…って、呂律回ってないから!

挙げ句に
「あーばしゃん、のんれるー?」
ぐっと顔を近付けて
んふふ、なんて微笑んでくれちゃって



…ねぇ、これ何て罰ゲーム?

こんな可愛くなったにのを
指くわえて見てるだけって…


そりゃね、今なら抱き締めるくらい出来るよ
どうせにのは覚えてないだろうし

…何ならキスだって、イケると思う

でもそれは、しちゃいけない
いや、出来ない


だってさ
酔ってるからって、そんな事しても
自分が虚しくなるだけじゃん

好きな人だからこそ、最初はきちんとしたい

何より
友達から昇格すらしてないんだから
まずはそこでしょ

頭では分かってる
充分過ぎるくらい分かってる


ただ、理性がヤバい……


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