
Perfect Romance
第4章 近くて遠い距離
「ちょっと!酷い翔ちゃんっ」
幾らなんでも叩くなんてあんまりだ
俺の可愛いにのを叩くなんて、例え翔ちゃんでも…
「なに~……」
にのが目をぼんやり開ける
「ねぇ、あーばしゃん…頭いたい」
頭を抑えて甘えた声を出すと
すりすりと俺にくっついてきた
…許さ、な…い?
でもこの、可愛さ倍増は翔ちゃんのおかげ?
あ…ダメだ
俺の脳みそはもう限界
これ以上は理性失う
「あ、雅紀鼻血」
大ちゃんがおしぼりを差し出してくれた
また眠りについたにのは、翔ちゃんが引き取ってくれて
俺はそのまま床に仰向けに寝転がった
酔っ払ったにのがこんなに可愛くなるの、想定外
…やっぱり飲みに誘うのは、控えよう
もしも、願いが叶って
恋人になれたら
存分に独り占めしてやる!
…なりたい
なれるのかな
こんなに近くにいるのに
"オトモダチ " って、キツい
触れる事も叶わないって
にのが近いようで
すごく、遠いよ…
