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Perfect Romance

第22章 運命って信じる?


もうすぐ日付が変わろうとした頃、ようやく待ち望んだ着信が入った

ちょっと寝落ちしかけた意識が一気に浮上する

「かず?!」
すぐにスワイプして名前を呼べば


「ごめん、遅くに…」
聞こえてきたのは大好きな声

「そんなのいい。…帰ってきたの?」
だけどその声に、違和感を覚えた


「…相葉さん、会いたい」

その声は酷く辛そうで、とてもじゃないけど笑顔は想像付かない

甘えて言う “会いたい“ とは違う


「かず、…今どこ?」

「…相葉さんちの前」

かずの返事に、スマホを持ったまま玄関を飛び出した

一応、深夜だと言う認識はあるから
音には気を付けながらエレベーターに乗って

やたら遅く感じるそれにイライラしながら、着いた途端に俺は駆け出していた

エントランスの外、外灯の下に
かずが立っていた


足音に気付いたかずが振り返る

「かず…」
振り向いたその顔に、胸が痛くなった


「ごめん、遅いのに…」

何でそんな辛そうな顔してるの?






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