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Perfect Romance

第23章 Perfect Romance


「本当ありがと

…これで暫くは大丈夫」

『そこは “もう大丈夫“ じゃねえのか』

翔ちゃんが笑うから

「それは無理だね」

つられて俺も笑ってしまった




ありがとう、翔ちゃん
その優しさが、かずも大好きなんだよ









一緒に迎えるはずだったかずの誕生日が、2回目も迎えられなかった

かずに渡すつもりで買ったプレゼントが2つ、寝室のクローゼットにそのままの形で置いてある


毎朝開ける度にわざと目に入るように置いたそれと一緒にかずから貰ったネクタイが並んでいて

そうしてるのは、俺なりの願掛け



「行ってきます」
毎朝それに挨拶する



今日に限って……

綺麗に畳まれてクリーニングの袋に入っているネクタイが
何故か下に落ちていた


だけど

“ビニールだから滑ったかな“ くらいにしか思わず、それを元の位置に戻して

いつものように俺は仕事に向かっていた





今日は晴れ

日差しが、眩しかった



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