
Perfect Romance
第6章 言えないキモチ
こないだの遊園地もだけど、お祭りに来る事も何年振りだろう
色んな店を見るだけでもワクワクしてくる
相葉さんが買ってくれた紙カップに入った生ビールを飲みながら、「何か食べよ」なんて言ってウロウロするのも楽しくて
「お祭りと言えばたこ焼きでしょ」
俺を、ちょうど空いていたコンクリートの所に座らせてくれて
相葉さんは目の前のたこ焼き屋に並びに行った
何だかしっかりエスコートされちゃってんじゃん
並ぶ相葉さんの後ろ姿をぼんやりと見つめる
女の子みたいな扱いではない
だけど、さりげなく俺を引っ張ってくれてるんだよね
それを嬉しい、なんて思ってる自分って
…やっぱり相葉さんを「好き」になってるって事なのかな
「お待たせ!食べよ!」
ニコニコしながら相葉さんがたこ焼きのパックを熱そうに持ってきた
「ちょうど焼き立てだったから、熱いよ」
そう言って、楊枝に指したたこ焼きを俺に渡す
「ありがと、…っあつっ!」
気を付けて口に入れたけど、予想以上に熱くて
思わずそれを落としそうになった
