
Perfect Romance
第6章 言えないキモチ
慌てて口の中で、転がすように熱を冷ます
そんな俺を見て
相葉さんが楽しそうに笑った
「…大丈夫?にの」
笑いながらも、横に置いたビールを渡してくれたから
俺はそれを一気に流し込んだ
「あーっ…熱かったぁ!」
ビールの冷たさに、喉が少し落ち着く
「だから、焼き立てだって言ったのに……あ、」
ん?と思った時、相葉さんの指が俺の唇の端を掠めた
「な…なにっ」
いきなりの事で顔が赤くなってしまう
だって急にそんな事されるなんて、考えてもなかったから
「青のりがついてた」
その指を当然のように口に運ぶ相葉さんに
俺は何も返せなくて
ただ、どんどん顔が熱くなっていくのは感じていて
「……にの?」
優しい眼差しで俺を見る相葉さんの顔を
まともに見ることが出来なくなってしまった
こういう時に「ありがとう」って言えば良いの?
けど恥ずかしすぎて言葉がでない
相葉さんは、真っ赤になってる俺を
ひたすら優しく見つめていて
益々俺は下を向く事しか出来なくなった
