
Perfect Romance
第7章 離したくない
掴んだ腕に力を籠めて、にのを無理矢理引き寄せる
倒れ込むように、再びシートに座らされたにのが
明らかに怒った顔になった
「何すんだよ」
怯えた目が、怒りに変わっている
でも俺だって、我慢してるんだ
ずっとずっと、触れたかったんだ
「…にの?」
「…なに」
にのの耳許に唇を寄せた
「キス、したい…」
「……っ」
この反応、絶対に感付いてる
そもそも俺よりも遥かに勘が良いんだから、分からない訳ない
じゃあ何で?
祭りの時もそうだったけど
何でそこまで分かっててかわすの?
自分のシートベルトを外して、身を乗り出して
にのを抱き締めると
「相葉さん…っ」
慌てたようににのが身を捩った
「何でダメなの?…恋人、になってくれてるのに」
自分でも、情けない声になってたのが分かる
これじゃ、盛ったコドモと同じじゃん
「相葉さん、聞いて…っ」
必死に俺を引き剥がそうとしながらも、にのが俺のシャツをギュッと掴んだ
