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パラレルワールドだかなんだか知んないけど。

メンバーみんなそれぞれがそれぞれに、苦労してきたという。

でも、一貫して金髪がいうのには、
｢パートナーを愛しく想う気持ち｣を再確認する作業故に、だそうだ。

やり方に著しく問題ありで、全くもって大きなお世話といいたい。

だけど……ああも情熱的に、にのに求められたことはないから、その点だけは一万歩譲って、成果ありだということなんだろうな。


……まあ許さないけど。


ふん、と思いながら、にのの丸っこい手をさわり。
腕のなかですやすや寝ている恋人を見下ろした。


後処理のあいだも目を覚ますことはなく。
着替えをさせても。
その白い肌に、おやすみのキスをおとしまくっても。
反応することもなく。


少し口を開けて、深く眠るにのを、ぎゅっと抱き締めた。



大事な大事な恋人。


素直じゃなくて、意地っ張りで。
実は誰よりも寂しがりな人。


柔らかな黒髪をなでて、その額に、チュッとキスをした。


もう、絶対離れないよ……離さない。


なにやら、むにゃむにゃ言いながら体を丸め、俺の体にすり寄ってきたのを、もう一度力をこめて抱き締めて、俺も目を閉じた。



みたか、金髪野郎。
俺らの仲に、お前のチョッカイなんか、屁でもねーんだぞ。




………………ふふ。これからも仲良くね。



奴の声が聞こえた気がしたけれど、俺は、睡魔に抗いきれず意識を手放した。


んなもんいわれんでも、わかってるわ！


捨て台詞を呟きながら。