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キラキラ

第33章 🌟🌟🌟🌟🌟



「もう一度……抱いても?」


俺はサトの肌を、指先で撫でて、お伺いをたてた。
サトは、ぴくんと体を揺らしてから、しょうがないなぁと言うように俺にしがみついて、くつくつ笑う。



「……元気だね」

「しばらく会えなくなるんでしょう?あなたを一晩中抱いていたいくらいだ」

「ふふ……いいよ……」


サトは、体の力を抜き、俺の顎に軽くキスをした。
それを合図とみなし、俺は再びサトに覆い被さった。




「あ……カズ……もっと……!」

何度繋がっただろう。

回数なんて忘れたくらい何度も互いに絶頂をむかえて。

求めても求めても、まだ足りないというように貪りあった。

出すものもお互い少なくなったのに、しまいには出さずにそのままイく術まで、サトは覚えて。

……熱くて暑くて。
汗だくになりながら絡み合った。

今まで経験したことないくらい、ずっとずっと果てしなく繋がり続けた。



「はぁ……ぁ……」


二人で昇りつめ、再びシーツに沈み。


呼吸を整えながら、傍らのサトを抱きよせると、
サトは、小さく喘ぎながら、ぐったりと目を閉じている。


「サト……?」


心配になり髪をそっと撫でる。



「……ぁ……ん?」

「……大丈夫ですか?」

「……さすがに………もう出すものなんもないぞ……」

「出さなくてもイケたくせに……」

「バカ……あれ、マジ、しんどいって……」

「でも、気持ちよかったでしょう……?」


……まあね、と、呟く声がなんだかフワフワしてる。

これはこのまま寝てしまうな……と、思って俺はサトにキスをした。
そしてしっとりとした額に、額をくっつけて、囁いた。



「これで……しばらくお別れです」

「……うん」

「どうか元気で」

「……うん」

「必ず迎えに行くから」

「 ……うん」

「それまで……浮気しちゃダメですよ」

「……わかってる……」


お前もな、と小さく呟いて。
サトは、深い眠りに入った。

俺は、少し開いた唇に、もう一度キスをした。


泣いた顔。
拗ねた顔。
はにかんだ顔。

笑った顔。


忘れない。

少しだけの辛抱だから。



……愛してる。


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