
キラキラ
第34章 バースト9
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昼飯食ったあとは、どうにも眠い。
五時間目の途中から、俺は完全に爆睡。
翔や、かずにばれると、確実にお小言をくらうだろうな、と思いながら、一番後ろの特等席でいつものように気持ちよく昼寝タイムを貪っていた。
…………ん?
ふと目が覚めて、ゆるゆると頭をあげたら、英語の教師が立っていた場所に、学級委員長がいて何やら喋っている。
あれ。いつのまにか五時間目が終わってる。
……なにしてんだ?
黒板には、なにかいろいろ書いてあるが、メガネをはずして鞄に放り込んでるから何もみえない。
いつもはコンタクトをいれてるが、今朝は大野家から帰りがたくてモタモタしていたから、うっかり忘れていたのだ。
ぼんやりした黒板を眺めて、特に俺には関係ないと判断する。
まぁいいや。
そのまままた顔を伏せようとした俺に気がついたのだろう。
「これさ、まだ何もすること決まってない人にお願いしたいんだけど」
朗々とした声が教室を響き渡り。
思わず動きをとめたら、ばっちりと俺を見てる委員長と目があった。
は?という顔をしたら、やつは優等生の顔でにこりと俺に頷いてる。
「松本。頼むな?俺も一緒にやるから」
教室の人間が一斉に俺を振り返ったのがわかって、一気に居心地が悪くなる。
「……なあ。何いってんの?あいつ」
前の席のモヤシのような男子学生に、ボソッと尋ねると、
「 文化祭の役割決めです」
おどおどとそんな言葉が帰ってきた。
うわ……めんどくさ。
