キラキラ
第6章 いっぱい ~hungry ~
得点も、取って取られてのシーソーゲームだ。
ワンサイドじゃないから、ひとまず合格だよな?
俺は、汗にまみれた前髪をかきあげ、みんなを鼓舞する声をあげた。
相葉先輩の目がかわってきたのが分かる。
うおっ………
今の櫻井先輩とのプレーすっげ!はやっ!
思わず、感嘆した呟きがでる。
二年チームは、電光石火の早業で得点を積み上げていく。
こんな目の前で相葉先輩のスーパープレー見れるなんて、贅沢。
でも、やられてばかりじゃねえし!
速攻ですぐさま、取り返した。
********************************************
A
なめてかかったら痛い目みるかもな、とあらかじめ予想はしてたけど、予想以上だ。
一年は、たったいまつくった即席チームのはずなのに、二宮が指示をだすたびに、まとまっていってる気がする。
これ、無意識なんだろうな。
二宮を中心に、ボールが動き始めた。
ゲームの主導権も、少しでも気を抜いたら持っていかれる危機感さえ感じる。
きっと翔ちゃんも同じこと考えたんだろう。
目があったから、頷いてみせた。
負けられない。
気を引き締めて集中しなおした。
………ふと。違和感を感じる。
(……二宮?)
さっきまで、こいつにうるさいほどべったりマークされてたのに、容易に、はずせることに気がついた。
バテたのか?
走る後ろ姿。
ジャンプシュート。
………片足でしてる……?
(こいつ、まさか)
自分のもとに走りよってきた二宮に、まさに声をかけようとしたら、キャプテンの笛が鳴った。
「交代!」
スコアボードに目を走らせると、大量の点差で、二年が勝ってる。
でも、終盤のちょっと動きが鈍った二宮のせいともいえる。
で、なかったら、もう少し接戦だったかもしれない。
コートからでる二宮に声をかけようとしたら、
「二宮、ちょっと」
キャプテンに呼ばれて、二宮はそちらに顔をむける。
ちょっと離れたところで、見守ってたら、翔ちゃんが近づいてきた。
「なあ………」
「翔ちゃんも気がついた?」
「あ、やっぱり?」
キャプテンのもとから離れて歩きだした二宮を、今度こそ手招きする。
俺に気がついた二宮は、にやりと口角をあげてこちらに向かってきた。
ワンサイドじゃないから、ひとまず合格だよな?
俺は、汗にまみれた前髪をかきあげ、みんなを鼓舞する声をあげた。
相葉先輩の目がかわってきたのが分かる。
うおっ………
今の櫻井先輩とのプレーすっげ!はやっ!
思わず、感嘆した呟きがでる。
二年チームは、電光石火の早業で得点を積み上げていく。
こんな目の前で相葉先輩のスーパープレー見れるなんて、贅沢。
でも、やられてばかりじゃねえし!
速攻ですぐさま、取り返した。
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A
なめてかかったら痛い目みるかもな、とあらかじめ予想はしてたけど、予想以上だ。
一年は、たったいまつくった即席チームのはずなのに、二宮が指示をだすたびに、まとまっていってる気がする。
これ、無意識なんだろうな。
二宮を中心に、ボールが動き始めた。
ゲームの主導権も、少しでも気を抜いたら持っていかれる危機感さえ感じる。
きっと翔ちゃんも同じこと考えたんだろう。
目があったから、頷いてみせた。
負けられない。
気を引き締めて集中しなおした。
………ふと。違和感を感じる。
(……二宮?)
さっきまで、こいつにうるさいほどべったりマークされてたのに、容易に、はずせることに気がついた。
バテたのか?
走る後ろ姿。
ジャンプシュート。
………片足でしてる……?
(こいつ、まさか)
自分のもとに走りよってきた二宮に、まさに声をかけようとしたら、キャプテンの笛が鳴った。
「交代!」
スコアボードに目を走らせると、大量の点差で、二年が勝ってる。
でも、終盤のちょっと動きが鈍った二宮のせいともいえる。
で、なかったら、もう少し接戦だったかもしれない。
コートからでる二宮に声をかけようとしたら、
「二宮、ちょっと」
キャプテンに呼ばれて、二宮はそちらに顔をむける。
ちょっと離れたところで、見守ってたら、翔ちゃんが近づいてきた。
「なあ………」
「翔ちゃんも気がついた?」
「あ、やっぱり?」
キャプテンのもとから離れて歩きだした二宮を、今度こそ手招きする。
俺に気がついた二宮は、にやりと口角をあげてこちらに向かってきた。