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キラキラ

第1章 アーモンド

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S


気分が悪い……

ぐらぐらする頭に、船酔いにも似た感覚を覚え、目をあけているのが辛い。

地面にズブズブ沈んでいきそうな、奈落の底におちていくような、なんともいえない浮遊感。

誰か…

苦しくて、手を空にだしたら、その手が暖かいものにつかまれた。
冷たい闇の中で、それは確かな力で、俺をつかまえて、引っ張りあげてくれた。

……潤……?

(翔くん……好きだよ)


ぎゅうっと握られた手に、とても安心して、俺は意識を手放した……。


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「お疲れさまー」

今日最後の仕事が、終わった。

ため息をついて、楽屋のソファーに座り込む。
指先を動かすのも辛いくらい疲れていた。

このあと、番組のうちあわせが、あるといって、雅紀は、急いで飛び出していった。
智くんも、テレビ誌の撮影があるから、と、続いて楽屋をあとにする。

「翔さん、どした?」
ニノが、着替えながら、のぞきこんできた。

「具合でも悪いの?」

「……いや」

少しだけ笑って、首をふった。

潤には、倒れたことは、誰にもいうな、と、固く釘をさした。
潤は、ちょっと不服そうにしてたけど、しぶしぶ頷いた。
絶対に無茶はすんな、って条件だされたけど。

「腹へったなって思ってさ」

「……ふーん……」

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