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俺のファーストキスはこの人だ。

つまり、こんなディープなキスも初めて。

キスって気持ちを伝えあう手段のひとつだとは思っていたけれど、ほんとだな、と思った。

だって、松本から俺を思う本気が伝わってくる。
それは怖いくらいに。

落ちそうな腰を支えられ、あまりの刺激に思わず逃げそうな頬を固定されて、何度も息継ぎを繰り返しながら、キスされる。

幾度も唇をかさね、幾度も舌を絡ませ、その度に鳴る水音が、すごくやらしくて。
それに比例するようにどんどんからだが熱くなってゆく。


どーしよ……気持ちいい……これ


でも、そのうち、いよいよ体に力が入らなくなり、俺は必死で松本の背中をつかみながら、助けを求めるように、口を開けた。


「はぁ……まっ……ん…う…」


狙いすましたように、すかさずキスが深くなる。

顎を、唾液が伝う。

あまりの良さに意識が遠のきそうになった。

求めてくる気持ちを受け止めようと、俺は、拙いながらも、必死で松本の舌をおいかけた。


ようやく、唇を離してもらった頃には、汗だくで、酸欠で、……何よりドキドキして胸が壊れそうで、
松本にしがみついてないと立ってられなかった。