
キラキラ
第35章 屋烏之愛
背筋がぞくぞくする。
他人の手によって与えられる刺激が、こんなに気持ちいいなんて思わなかった。
さっきまで抵抗してた足には、力が入らなくて、どんどん左右に開いていってるのがわかる。
松本の手のひらが緩急をつけて擦りあげる度に、体が反る。
体の制御がきかない。
経験したことのないものすごい感覚に、目の前がチカチカしてきた。
「ぁっ……あっあ」
「カズ……」
「まつも……さ……」
「気持ちいいか?どんどんでてくる……」
「説明……あっ……なんて…………」
「このまま、素直に感じてな」
そう言った松本の手が、徐々に激しさを増してきた。
グチュグチュと音をたてる2つの塊。
俺たちの間で、熱がどんどん高まってゆく。
「あっ……ん……やあっ」
「カズ……すごく……いい」
「まつ……も」
「……潤って……はぁ……呼べよ」
「んんっ…………潤……っ!」
自分自身にも、余裕を感じきれなくなったような松本に促され、自然と言葉が口をついた。
「はぁ……もう持たねぇ……」
「……潤……っ」
「出る?出せよ……俺も……もう……」
「あっ……イク……やっ……出る……!」
悲鳴に似た声が出た。
松本の指が先に刺激を与えた瞬間、体に電気が走ったように痺れて。
俺は、生まれて初めて他人の前で吐精した。
