
キラキラ
第36章 バースト10
『……ほんとに?』
最初こそ、遠慮がちにしてたけれど、俺が、智兄が是非みんなで行きたいんだって言ってることを伝えたら、潤は弾んだ声になった。
『行きたい。いいの?』
『もちろんだ。じゃあ智兄に言っておく。……年またぐけどほんとにいいのか?』
智兄は、どうせならみんなで年越ししたいとまで言い出した。
珍しいこともあるものだ。
『大丈夫。智さんによろしく伝えておいてね』
『うん。……なんか、あの人張り切ってる。どうしたんだろうな。早死にしなきゃいいけど』
『バカなこといわない』
めっと叱られて、俺は思わずクスクス笑った。
よかった。
旅行ってだけでも、嬉しいのに、潤も一緒だなんて、最高だ。
智兄に感謝だな。
『じゃあな……おやすみ』
『うん。おやすみなさい』
『……愛してる』
『っ……お……俺も』
はははっと笑って、通話を終えた。
今頃、あいつは真っ赤になってるだろう。
可愛いやつ。
跳んできたら笑うけどな。
潤の返事を伝えようと、自室をでたら、かずの部屋からも楽しそうな笑い声が聞こえてきた。
きっと、相葉くんも、オッケーなのだろう。
男ばかりで旅行なんて、気も使わないですむし、楽しみでしかない。
俺は足取りも軽く、リビングの扉を開けた。
