
キラキラ
第37章 寵愛一身
「カズ……ごめん。辛いか」
「い……いえ……」
「泣いてる……」
唇が俺の目尻におしあてられる。
俺は、鼻をすすり、フルフルと首を振った。
「……嬉しいから」
「……カズ」
「潤くんと……やっとひとつになったから……嬉しいんです」
そういって、またポロポロ泣く俺に、松本は困ったように苦笑した。
「……泣く顔にすら欲情しちまうな」
「ふ……ふふ……なんの要素にですか……」
「かわいくて。今のカズは最高にかわいい……」
言ってキスされる。
羽のように触れるだけのそれは、さっきのディープなやつみたいに興奮を煽るものじゃないのに、下半身がズクズクした。
「……気持ちいい……」
松本がうめくように、呟いた。
「キスするたびに……締まる」
「……そう?」
「ああ……カズの中、熱くてやばい」
言って、松本が少し腰をまわした。
体を折り畳まれるてる状態の俺は、よくも悪くも見動きがとれない。
ビリビリとそこから、何かが這い上がってくるような感覚に、俺は、身を縮めた。
