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キラキラ

第37章 寵愛一身


俺の体を気遣いながら、松本がゆっくりと抽挿を始めた。

自分本位にしようとするならば、いくらでもひどくできる行為なのに、松本は優しかった。

抜かれると、内壁が引っ張られ、排泄の感覚に襲われて、体が弛緩する。
グッと刺されると、ビリビリとそこからしびれるような何かが、這い上がる。

ゆさゆさとそれらを繰り返されてるうちに、俺は、徐々に快感の波をつかみ始めた。


「…あ……あ」

「………辛くないか」

「…………あん……いえ」


俺は、首を振って笑んだ。


「気持ちいい……です」

「……俺も気持ちいい……」


松本が俺の顔を抱き込み、キスをしかけてくる。
俺は、口をあけて、それを受け入れた。

舌と舌を絡めては、唾液を混ぜあい、飲み込んだ。

その間も体は揺さぶられ続けていて、俺は、必死に松本の背中をかき抱く。


「ふ……ん……ぁあ……ん」

「カズ……カズ……」


興奮と快感の相乗効果で、徐々に、抽挿のリズムが早くなってゆく。
松本が、切羽詰まった顔で漏らした。


「……気持ちいい………ごめ……とまんね」

「あ……あ……っ……潤く……」


絶頂が近い。

俺は、震える手で自分の屹立をさわった。
だらだらと先走るものでぬるぬるしてるものを擦りあげる。
自慰なんてしたことないけど、本能だった。



「カズ……イって……いい?……」


松本の余裕のない問いに、俺は、声にならないまま、うんうんと頷いた。


松本が俺の足を抱えあげて、腰をうちつけ始めた。
少し乱暴なそれにベッドがギシギシとなる。

俺も、ガクガクなる体で、必死に絶頂を目指す。


…………もう少し……っ



「…………っ……くっ……」


松本が、ぐっと力強く腰を押し込んだ。
体の奥で、塊がどくんどくんって蠢いてる。
同時に、おれも目の前が、ぱんと弾けて。

三回目の精を腹の上に押し流した。

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