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キラキラ

第1章 アーモンド

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メンバーの車に乗るのは初めてだ。

「乗って」

なんだか緊張してしまってる俺に、潤が笑いを含んで促してきた。

「あ……うん」

お邪魔しまーす……と呟いて助手席におさまってみると。
車内は、几帳面な潤らしく、綺麗に使われてる。ちょこっとした装飾品も、潤らしい。
(へぇ……)
それに、すごくいい香りがする……。

「なに?」
「あ、いや、……お守りとかはぶら下げてないんだなあって思って」
「お守り~? あのブラブラしたやつ?」

つけねぇよ、と笑って、潤がエンジンをかけた。


「行くよ。シートベルトした?」

運転中だけしてるというメガネをかけて、こちらを振り返る潤が、やけにかっこいい。

(かっこいい?)

自分の思考に、自分でびっくりした。

(いやいやいや……)

きっと、具合の悪い俺を介抱してくれたから、そう思うに違いない。

あのMJだしな。
そうだよ、かっこいいに決まってるさ。

力強い腕や、安心させるような囁き声を、なんとなく覚えてるし。

霞んだ記憶しかないけど。
気分が悪いなか、水を……水を。

(…………!)

思い出した!!

「……翔くん?」

意識したとたんに、潤の唇から、目が離せなくなった。

少し厚くて、柔らかくて、……で、熱かった。


「なに?また気分悪い?」

「いや、大丈夫……」

急に潤の顔が見れなくなった。

(やばい、俺……)

「ごめん、とりあえずでかい道路にでて」
早口で、指示すると、あわてて、シートベルトをした。

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