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キラキラ

第38章 バースト11


この日のためにずっと頑張ってきたかず。
どうか、力を出しきれますように。


かずが笑って手を振り、扉を閉めた。


「行ったな……」

「……行ったね」


ほっといたら、試験会場までついていこうか、とでも言いそうだった智兄が、ああ心配だ、とう表情をうかべるもんだから、俺は智兄の背中をぽんと叩いた。


「大丈夫だよ。心配性だな」

「……わかってるけど……」

「かずは、下手すりゃ智兄よりしっかりしてるよ」

「おまえ、それはないぞ」


笑いながらリビングに戻る。


智兄は、心配していた監禁時の薬の副作用とかはなく、あれから二日ほど休んで、出勤した。

職場では、どうやら流行性感冒ということで、話は落ち着いてたみたいで、なんの疑いもなく復帰できたようで、ほんとによかった。

ただ、あの団体がまた手を出してくるかもしれない懸念が消えたわけではなくて。
俺らだけでなく、潤もきっとマークされてるから、智兄はそれを気にしてくれている。


「……潤は。大丈夫か」

「うん。気を付けろっていってあるし、朝も電話してるし」

「……そうか」

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