
キラキラ
第8章 バースト
***** ***** *****
「…………あのっ…………」
今日の夕飯は、なんにしようかと主夫みたいなことを、考えながら学校の門をでたところで、聞き覚えのある声に足をとめた。
振りかえると、制服姿の潤が佇んでいた。
昨日はボロッボロの格好だったけど、これが通常のスタイルなのだろう。
ジャケットのそでをまくり、ネクタイをゆるめたちょいワルな格好が、妙に似合っている。
俺が、ブレザーの袖まくりあげたりしたら、智兄は目を剥くだろうな。
「…………潤」
「良かった。やっぱりこの学校だった」
ニコリと笑って、手に持ってた紙袋を差し出された。
「服返しにきたんだ。…………ありがとうございました」
昨日も思ったけど、潤は、笑顔が本当に素直でいい表情をしてて、それでいて澄んだ綺麗な瞳をしている。
ちょいワルな格好は、多分カモフラージュで、きっと根は真面目ないい子なんだろうな、と思う。
「ああ…………こんなのいつでもいいのに」
笑って、受けとる。
「よく学校分かったね?」
「制服覚えてたから。でも、あんまり自信なかったから、翔…………さんが本当にでてくるか、ちょっとドキドキして待ってました」
「校門前で? ずっと?」
潤の学校とは、二駅分くらい離れている。
午後の授業終わって、すぐに出てきたにしても…………
「五時間目のあと、早退しました」
「ダメだろ」
俺が言いたいことが分かったみたいで、すかさず
返してきた潤に、笑ってつっこんだ。
「…………なんか。会いたくて」
ポツリという潤に、ひかれるように顔をあげると、あ、というように潤が口を覆った。
思わず、心の声が出てしまった感じだった。
「あの……すみません」
「いいや。謝らないでよ」
柔らかく首をふる。
不安なんだな、可愛いなと、思う。
「じゃ、俺はこれで」
そそくさと踵をかえして帰っていこうとする潤の腕を、慌ててつかんで引き戻した。
「このあとあいてる?」
潤の瞳が揺れた。
「…………はい」
「じゃあ、うちおいで。ちょっと話そうよ」
「…………はい」
潤が、ニコリと笑った。
はにかむ笑顔が、可愛くて、ちょっと胸がドキリとした。
「…………あのっ…………」
今日の夕飯は、なんにしようかと主夫みたいなことを、考えながら学校の門をでたところで、聞き覚えのある声に足をとめた。
振りかえると、制服姿の潤が佇んでいた。
昨日はボロッボロの格好だったけど、これが通常のスタイルなのだろう。
ジャケットのそでをまくり、ネクタイをゆるめたちょいワルな格好が、妙に似合っている。
俺が、ブレザーの袖まくりあげたりしたら、智兄は目を剥くだろうな。
「…………潤」
「良かった。やっぱりこの学校だった」
ニコリと笑って、手に持ってた紙袋を差し出された。
「服返しにきたんだ。…………ありがとうございました」
昨日も思ったけど、潤は、笑顔が本当に素直でいい表情をしてて、それでいて澄んだ綺麗な瞳をしている。
ちょいワルな格好は、多分カモフラージュで、きっと根は真面目ないい子なんだろうな、と思う。
「ああ…………こんなのいつでもいいのに」
笑って、受けとる。
「よく学校分かったね?」
「制服覚えてたから。でも、あんまり自信なかったから、翔…………さんが本当にでてくるか、ちょっとドキドキして待ってました」
「校門前で? ずっと?」
潤の学校とは、二駅分くらい離れている。
午後の授業終わって、すぐに出てきたにしても…………
「五時間目のあと、早退しました」
「ダメだろ」
俺が言いたいことが分かったみたいで、すかさず
返してきた潤に、笑ってつっこんだ。
「…………なんか。会いたくて」
ポツリという潤に、ひかれるように顔をあげると、あ、というように潤が口を覆った。
思わず、心の声が出てしまった感じだった。
「あの……すみません」
「いいや。謝らないでよ」
柔らかく首をふる。
不安なんだな、可愛いなと、思う。
「じゃ、俺はこれで」
そそくさと踵をかえして帰っていこうとする潤の腕を、慌ててつかんで引き戻した。
「このあとあいてる?」
潤の瞳が揺れた。
「…………はい」
「じゃあ、うちおいで。ちょっと話そうよ」
「…………はい」
潤が、ニコリと笑った。
はにかむ笑顔が、可愛くて、ちょっと胸がドキリとした。
