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キラキラ

第39章 バースト12


「恋人みたいに繋いだの」



…………だから?



イラッとして振り返れば、カホは予想に反して、とても真剣な顔をしていた。
ヘラヘラしてたら無視して去ろうと思っていたのに、足が動かなかった。
敵意むき出しの目で俺をみてる。


うぜぇ………


数秒間の無言ののち。

不意に、カホの目からポロリと涙が落ちたのを見た。


………………


俺は、無の気持ちでそれを見つめる。
カホは涙声て訴える。


「…………どうしてあなたなの」

「……………」

「なんで、男なの」

「………………」

「翔くん間違えてる。頭いいのに、バカみたい」

「……………」

「大体、男同士なんて未来なんかないじゃない!」



吐き捨てられた言葉に、動揺しそうになったが、ギリっと歯を食いしばって耐えた。


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