キラキラ
第40章 星空に届け
俺をたずねてくるやつなんかいるはずないし。
仮にあの不審者絡みだったら面倒だし…。
無視だな。
不穏な声の直後とあり、関わらない、と、決め込んで再びこたつ布団にもぐりかけたら、
コンコンコンコンコン
再び響くノック音に、俺はまた動きをとめた。
だがすぐに、両耳をふさぎ何も聞こえないフリをする。
………………無視だ
コンコンコンコンコン
無視っ
コンコンコン
「………うるせーなっ」
あまりの連打音に、舌打ちして立ち上がった。
「どちらさん?!」
キレながらドア越しに怒鳴ったら、連打音がピタリととまる。
そっとドアスコープから外を除くと、ボサボサ頭がみえた。
…………あいつかよ
間違いない。
階段に座ってたやつだ。
気味悪………
不快感がわきあがる。
あの不審者に心当たりなんてないし、まして、俺の部屋の扉をやつがノックしてくる理由なんてない。
だが、ガン無視してやろうにも、この時間のこのノック音の連打はきつい。
やはり、ここは一言怒鳴らねばなるまいか。
俺は、ふうとため息をついて、一呼吸あけ、よし、と、扉を勢いよくあけた。
「てめぇ、うるせー!どっか」
去れ、という言葉に被さるように、体当たりするようにそいつが抱きついてきた。