
キラキラ
第8章 バースト
「おかえり、智兄」
「お邪魔してます」
「お。潤、いらっしゃい」
大野さんは、ふにゃり笑って、スーツの上を脱いだ。
柔らかい空気。声のトーン。
この人は、その場にいるだけで癒される、そんな雰囲気をもってる。
不思議な人だ。
「体調はどう?」
「…………あ、もう俺なんか、全然大丈夫です。」
「あーもー。そんなとこでスーツ脱いだらシワになるって、いってんだろ。部屋行って着替えてこいよ」
翔が、皿にチャーハンを盛りつけながら、額にシワをよせて、ぼやく。
「…………はいはい(笑)」
俺は、肩をすくめる大野さんと目をあわせて、思わず笑った。
まるで、嫁さんじゃん(笑)
「かずは?」
「さっきはだいぶ、よさそうだったよ。智兄、ついでに、かずに、起きれそうならご飯だよって言ってきて」
「りょーかい」
ネクタイをゆるめながら、リビングからでていく大野さん。
やり取りをみてても、この兄弟は本当に仲がいいんだな、と思わせる。
まあ、そうじゃなきゃ、親から離れて一緒に暮らしていこう、なんて思わないよな。
俺は、ひとりっ子だから、すごく羨ましい。
「潤、そのスープ運んで」
「スープ? え、いつのまに作ったの??」
「炒めながら、横で作ってたろーがよ(笑)」
この人は、この人で、手際がいい。
いい奥さんになりそうだな(笑)
全てセッティングしたあと、つけてたエプロンをはずして、
「今さらだけど俺も着替えてくるわ。待ってて」
翔が、部屋をでていくと、入れ違いにかずが入ってきた。
「潤くん、いらっしゃい」
上下スエットのかずは、ちょっと顔色がよくないが、食事はとろうと思うのか、静かに食卓に座った。
「…………大丈夫ですか?」
「うん。もう熱はないし。寝てりゃ治るよ」
ありがと、とニコリとするかずの頭は寝癖だらけ。
その後ろから、ラフな短パン姿になった大野さん
が、かずの頭をくしゃくしゃかきまわした。
「心配かけることに関しては、天下一品だからな、こいつ」
「……わ……もう…………」
嬉しそうな顔で、大野さんの手から逃れようとするかずは、猫みたいで可愛い。
「…………ビール飲もうかなあ」
冷蔵庫を開けて、大野さんが呟いた。
「あっ!ねえじゃん!」
「なに?ビール?」
Tシャツに着替えた翔が、部屋に入ってきた。
「お邪魔してます」
「お。潤、いらっしゃい」
大野さんは、ふにゃり笑って、スーツの上を脱いだ。
柔らかい空気。声のトーン。
この人は、その場にいるだけで癒される、そんな雰囲気をもってる。
不思議な人だ。
「体調はどう?」
「…………あ、もう俺なんか、全然大丈夫です。」
「あーもー。そんなとこでスーツ脱いだらシワになるって、いってんだろ。部屋行って着替えてこいよ」
翔が、皿にチャーハンを盛りつけながら、額にシワをよせて、ぼやく。
「…………はいはい(笑)」
俺は、肩をすくめる大野さんと目をあわせて、思わず笑った。
まるで、嫁さんじゃん(笑)
「かずは?」
「さっきはだいぶ、よさそうだったよ。智兄、ついでに、かずに、起きれそうならご飯だよって言ってきて」
「りょーかい」
ネクタイをゆるめながら、リビングからでていく大野さん。
やり取りをみてても、この兄弟は本当に仲がいいんだな、と思わせる。
まあ、そうじゃなきゃ、親から離れて一緒に暮らしていこう、なんて思わないよな。
俺は、ひとりっ子だから、すごく羨ましい。
「潤、そのスープ運んで」
「スープ? え、いつのまに作ったの??」
「炒めながら、横で作ってたろーがよ(笑)」
この人は、この人で、手際がいい。
いい奥さんになりそうだな(笑)
全てセッティングしたあと、つけてたエプロンをはずして、
「今さらだけど俺も着替えてくるわ。待ってて」
翔が、部屋をでていくと、入れ違いにかずが入ってきた。
「潤くん、いらっしゃい」
上下スエットのかずは、ちょっと顔色がよくないが、食事はとろうと思うのか、静かに食卓に座った。
「…………大丈夫ですか?」
「うん。もう熱はないし。寝てりゃ治るよ」
ありがと、とニコリとするかずの頭は寝癖だらけ。
その後ろから、ラフな短パン姿になった大野さん
が、かずの頭をくしゃくしゃかきまわした。
「心配かけることに関しては、天下一品だからな、こいつ」
「……わ……もう…………」
嬉しそうな顔で、大野さんの手から逃れようとするかずは、猫みたいで可愛い。
「…………ビール飲もうかなあ」
冷蔵庫を開けて、大野さんが呟いた。
「あっ!ねえじゃん!」
「なに?ビール?」
Tシャツに着替えた翔が、部屋に入ってきた。
