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キラキラ

第10章 100パーセント


「そこまで、意地はらなくてもいいじゃん」

滲んだ血を、キレイになめとって、翔くんがあきれたように顔をのぞきこんできた。
俺は、なんだか恥ずかしくて翔くんの顔をまともに見れず、目をそらした。
心臓がばくばくして、口から飛び出そうだ。
右手をあげて、思わず自分の口を覆う。


「な?声、聞かせろよ」

翔くんは、宥めるように、俺の右手をゆっくりはずし、ちゅっとキスしてきた。

「…………やだ」

「なんで?」

「…………俺のキャラじゃねーもん」

翔くんが、きょとんとした目をした。
俺は、ぼそぼそと続ける。

「…………俺が、あんあん言ったらキモいだろ」

「いまさらそれいう?いつもいい声で喘いでんじゃん」

…………記憶にございません。

ってか、この翔くんが認識してる俺って、どんななの??


翔くんは、にやりとして俺の耳元で囁いた。

「…………おまえさ。乱れると、キモいどころか、メチャクチャ可愛いって分かってる?」

「……っ……知らねえよ」

なに言ってんだよ!どこでしゃべってんだよ!
俺は、赤くなった顔を見られまい、と、ぷいとそっぽをむいた。

翔くんは、そんな俺をみて楽しそうにに体をずらした。

「これなら…………どう?」

言って、俺のスエットのズボンに指をかけ、一気にずりさげた。

「…………っ!」

びっくりして体を起こす前に、翔くんは、素早く俺を口にふくんだ。

「……はっ……あっ!」

感じたことのない感覚に、思わず声をあげた。
翔くんは、そのまま、俺に舌をはわせ、舐めあげてきた。

翔くんが…………っ!


信じられない光景に、俺は目眩がした。

俺、こんなこと翔くんにさせたことない…………。
いつも俺がするばかりで。

もちろん翔くんから、俺に何回かしかけてきたことはある。
でも、俺が断ってたんだ。
やってあげる方が好きだったし、翔くんを乱れさせる方がコーフンしたから。

でも…………っ

「あっ…………しょ…くんっ」

「…………いい声でてきたじゃん」

ちょっと口を離して嬉しそうに呟き、翔くんは再び唇でジュルっと俺を扱きあげる。

「やっ…………離し…………」

「無理」

「…………んあっ……あっ」

すごい快感だった。
翔くんが指を添えて、扱きあげてくる。
舌で、舐めまわされ、唇ではさまれる。







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