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キラキラ

第10章 100パーセント

「………っ……しょうく………」

吹き荒れる快感の嵐のなか、絶頂がみえてきた。

先走りの蜜が、あふれるようにでてるのが分かる。

しごかれるたびに、びくびくと腰がゆれる。
両腕の行き場がなくなり、思わず翔くんの頭を抱いた。

ぐちゃぐちゃジュルジュル、と卑猥な音にも.煽られる。

「……あっ………あ」

立てた足も力なく開かれ、与えられる刺激におかしくなりそうだった。

「…あっ……もうっ……」

すると翔くんが、ふっと口を離した。
施されてた刺激がパタッとやみ、欲望を吐き出す
術を突然失った。

「えっ……」

ぎゅっとつぶってた目は、開いてもぼやけるほどに、涙をたたえてた。

なに………?

はあっ…と荒い息で、翔くんを捉える。
すると、翔くんは、いたずらっぽい顔で、てらてらの口許を腕でぐいっとふいた。

そして、

「……この先。どうしてほしいか言えよ」

と、楽しそうに言い放った。
俺は、一瞬聞き間違えたかと思った。

…………はっ?

開いた口がふさがらないのは、このことか。

どうしてほしいか?
言えって?
俺に?

………この翔くん、マジSっ!

誰が言うか、ばか!!

「…………言わねえ」

俺は、なんとか射精感を散らそうと、大きく深呼吸を繰り返した。
翔くんは、ちょっと虚をつかれた感じになったが、すぐ意地悪な表情になり、

「ふーん…………そう」

俺の足にひっかかってたスエットを、やや乱暴に取り払った。
そして、優しくキスを落としてきた。

でも、本当に触れてほしいのは、唇じゃない。
なのに、翔くんはわざと中心には触れずに、首筋や、鎖骨や、他のところにばかりキスする。

信じらんねぇ………

泣きそうになってきた。

再び舌をねじこまれて、

「……………ん……んっぁ」
 
………ついに、我慢してきたものが決壊した

次々に涙があふれてきた俺に、翔くんがぎょっとして顔をあげた。

「潤?」 

「…っ…………」

朝からの感情の振り幅が大きすぎて、気持ちがついてこなくなった。

いつもと違う状況に対する不安、戸惑いがいっぱいで。

なのに、受けとめてくれるはずの翔くんに意地悪されたら、いくら心が強い俺でも、簡単にぺちゃんこだ。

泣き続ける俺に、翔くんがおろおろしてる。

慌てんなら、最初っからすんなよ。

ちょっとおかしくなった。




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