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キラキラ

第10章 100パーセント

「いい声…………」

「…………黙れ………よっ」

うっとりと、翔くんが囁いてくるけど、余裕もないし、恥ずかしいしで、そっけない返事しかできない。

…………あれ。

ふと、頭のどこかで思う。
これって、俺が抱いてるときの翔くんと一緒じゃん。
恥ずかしいから、返事できないのすげー分かるかも。

妙なところで、される側の気持ちを理解してしまう。

ぎゅっぎゅっと、翔くんの手が上下に動いて、腰がういた。

「………う…んっ…………ああ」
 
うねりが大きくなってきた。
絶頂が再びみえてくる。

翔くんが手と唇をつかって、的確に攻めてくるもんだから、たまらない。

声なんか、とっくに我慢できない。
それどころか、もっと激しくしてほしくて、腰がゆれる。

「…………あっ、翔く…んっ……ダメっ……」

イキそうになり、翔くんの口のなから、自身をひきぬこうとしたけど、翔くんにがっちりと腰をつかまれて動けない。

「しょう………くんっ!!」

悲鳴のような声で抗議したけど、

「このまま」

あっさり却下された。


「はあっ…………や…………やだっ」

それでも翔くんの口に出すなんて、とんでもない、とギリギリのところで耐える。
額から汗が流れおちた。

そのとき、翔くんが唇で、俺をじゅるじゅるっと、思いきり吸い上げた。

瞬間、あっけなく目の前が弾けた。

「あっ………ごめっ……!」

どくんっ…………と、翔くんの口に放ってしまう。

「ああ……はっ…………あ」

翔くんは、吐き出したものをすべて受けとめて、びくびくしてる俺を丁寧に舐めあげたのち、これ見よがしにごくりと飲み込んだ。

………ありえねえ…………

「ごちそうさま」

ふふっと笑って、翔くんが起きあがる。

はあっ…………はあっ…と、息があがったままの俺は、ただただ呆然として、ニヤリとしてる翔くんを見上げる。

ありえねえ………いろいろとありえねえ。
冷静になると、これは、恥ずかしいぞ…………。

顔が赤く染まる。

翔くんが、汗のういた俺の額に、チュッ………チュッとキスをおとして、前髪をかきあげてくれた。

そして、大きな瞳にいとおしさをたたえ、じっと見つめてくる。

「なんか………今日のおまえって、挑戦的なわりに、妙に初々しいな」

…………鋭い。

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