キラキラ
第1章 アーモンド
********************************************
J
食器を食洗機にほうりこみながら、自分自身に苦笑い。
いままで、温めてきた思いが、爆発しそうになるのをおさえるのに苦労する……。
ありがとなって、ふわっと笑う翔くんに、危うくやられるとこだった。
二人きりだというシチュエーションに負けそうになる。
翔くんから目が離せない。
「お先っした……」
「……っ」
頭をタオルでわしわししながら、翔くんがバスルームから出てきた。
危うく、グラスを取り落とすとこだった。
俺が言ったとおり、素直にバスタブにつかってきたみたいで、頬がうっすら赤くなってる。
「いいお湯だったよ」
「……そう?良かった」
濡れた髪が……、色づいた頬が。
「水くれる?」
冷蔵庫を指差して何気なく翔くんが発した言葉が、
「……」
数時間前の口移しを思い出してしまった。
「潤?」
「…………」
「おーい。潤?」
……近づくな。
「潤?聞いてる?」
こっち来たら……
「潤ってば」
「しょう……」
突如、のんきな音楽がカウンターの上に置きっぱなしだった携帯から流れ出した。
「あ、俺だ」
翔くんが流れる仕草で画面をタップし、ごめん、と手をかざしながら、ソファーに向かって歩いて行った。
俺は、とめてた息をゆっくり吐き出した。
緊張のあまり、指の先が、小刻みに震えてた。
J
食器を食洗機にほうりこみながら、自分自身に苦笑い。
いままで、温めてきた思いが、爆発しそうになるのをおさえるのに苦労する……。
ありがとなって、ふわっと笑う翔くんに、危うくやられるとこだった。
二人きりだというシチュエーションに負けそうになる。
翔くんから目が離せない。
「お先っした……」
「……っ」
頭をタオルでわしわししながら、翔くんがバスルームから出てきた。
危うく、グラスを取り落とすとこだった。
俺が言ったとおり、素直にバスタブにつかってきたみたいで、頬がうっすら赤くなってる。
「いいお湯だったよ」
「……そう?良かった」
濡れた髪が……、色づいた頬が。
「水くれる?」
冷蔵庫を指差して何気なく翔くんが発した言葉が、
「……」
数時間前の口移しを思い出してしまった。
「潤?」
「…………」
「おーい。潤?」
……近づくな。
「潤?聞いてる?」
こっち来たら……
「潤ってば」
「しょう……」
突如、のんきな音楽がカウンターの上に置きっぱなしだった携帯から流れ出した。
「あ、俺だ」
翔くんが流れる仕草で画面をタップし、ごめん、と手をかざしながら、ソファーに向かって歩いて行った。
俺は、とめてた息をゆっくり吐き出した。
緊張のあまり、指の先が、小刻みに震えてた。