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キラキラ

第1章 アーモンド

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食器を食洗機にほうりこみながら、自分自身に苦笑い。
いままで、温めてきた思いが、爆発しそうになるのをおさえるのに苦労する……。

ありがとなって、ふわっと笑う翔くんに、危うくやられるとこだった。

二人きりだというシチュエーションに負けそうになる。

翔くんから目が離せない。


「お先っした……」

「……っ」


頭をタオルでわしわししながら、翔くんがバスルームから出てきた。

危うく、グラスを取り落とすとこだった。

俺が言ったとおり、素直にバスタブにつかってきたみたいで、頬がうっすら赤くなってる。

「いいお湯だったよ」

「……そう?良かった」

濡れた髪が……、色づいた頬が。

「水くれる?」

冷蔵庫を指差して何気なく翔くんが発した言葉が、

「……」


数時間前の口移しを思い出してしまった。

「潤?」

「…………」

「おーい。潤?」


……近づくな。


「潤?聞いてる?」


こっち来たら……


「潤ってば」


「しょう……」

突如、のんきな音楽がカウンターの上に置きっぱなしだった携帯から流れ出した。

「あ、俺だ」

翔くんが流れる仕草で画面をタップし、ごめん、と手をかざしながら、ソファーに向かって歩いて行った。

俺は、とめてた息をゆっくり吐き出した。
緊張のあまり、指の先が、小刻みに震えてた。

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