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キラキラ

第1章 アーモンド

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「ちょっと早いけどそろそろ寝なよ。明日の入りは、八時だっただろ。翔くん、ベッド使っていいよ」

「え?」

潤の言葉に、びっくりして、思わずブンブン頭を振ってしまう。

「いや、俺はソファーでいい」

「何いってんの。今日倒れた人が」

あきれた顔で、バッサリと一蹴されてしまった。

(いや、でもそれはダメだろ……)

戸惑ってる俺に、潤は、優しく笑いかけてくれる。気にするなというように。

「俺は、まだ寝ないし。たまってるDVD 見るから」

こういう展開にスマートにもっていけるのがMJたる所以なんだろう。
遠慮する俺の選択肢がなくなった。

「そ……そっか」

「寝室、そっちのつきあたりの部屋だよ。おやすみ」

「うん……サンキュ。おやすみ」

廊下に出て手を振る。

もう少し、とりとめのない話を、いろいろとしゃべりたかったな……という思いと、一人になれる、と、ちょっとホッとする気持ちが混ざりあって、複雑だった。
時折みせる、潤の苦しそうな顔に、胸がざわつく。
何も、悪いことしていないのに、何かをしでかしてしまってるような、そんな気持ち。
そんな顔をさせてしまう原因が、自分にあるのなら、早いところ、潤の目の前から退散した方がいい。

(聞いたって、答えるわけねぇし……)

ぶつぶつと考えながら部屋をあけると、綺麗にメイキングされた大きなベッドが目にとびこんできた。
照明は、薄暗くおとされていて。
俺が眠るために、潤が、準備をしてくれていたんだろう。
空調もちょうどいい温度に設定されていた。

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