
キラキラ
第15章 1000回言って
「二宮……………?」
俺は、泣きじゃくりながら首をふった。
あんたじゃない。
俺の相葉さんはあんたじゃない……………。
「どうしたんだよ」
相葉さんは、困ったように戸惑うように、俺の椅子の隣にしゃがみ下から伺うように優しく問いかけてくれた。
「……………」
相葉さんは優しい。
相葉さんは温かい。
みんなを和ます笑顔。
心底楽しそうな笑い声。
安心する香り。
…………大好きだよ。
それこそ、さっきの運転も、料理の腕も、何もかもいつもとかわりない。
世界がかわっても、みんなに愛される相葉さんという人はかわらないんだな、って感じた。
だから。
この相葉さんが優しければ優しいほど。
気にかけてくれればくれるほど。
俺の好きな相葉さんとの違いだけがきわだって、その違和感にどうしようもなく心が悲鳴をあげる。
細かいことなんだ。
用意されたものが俺の箸じゃない、とか。
俺のグラスじゃない、とか。
この家にあったはずの俺のクッションがない。
俺の持ち物がない。
手を繋がない。
キスをしない。
「二宮?」
……………二宮って、呼ぶな!
「……………っ………う……」
「……………どうしたの」
戸惑いながら、しゃがんで俺の顔を真っ直ぐみつめてくる相葉さん。
俺は、ぐずぐず泣きながらも、この場にいることが耐えられなくなった。
だって説明しようがない。
言ったってわからないだろう?
「……………帰……………る」
立ち上がり、荷物の方に歩を進めようとして、慌てた相葉さんに腕をつかまえられた。
「なに。ちょっと……………帰るって、マジで?」
「…………離せ」
「え……………意味分かんない。説明しろよ……………」
「離せってば……………」
力の差は歴然で、ちょっとやそっと力をこめても、相葉さんの手をふりほどくことはできなかった。
「……………っ」
それでも、と、全力で引っ張ったら、それを上回る力で、ぐいっと引っ張りこまれ。
「っ……………」
「……………落ち着けって」
…………俺は、相葉さんの胸に抱きしめられた。
俺は、泣きじゃくりながら首をふった。
あんたじゃない。
俺の相葉さんはあんたじゃない……………。
「どうしたんだよ」
相葉さんは、困ったように戸惑うように、俺の椅子の隣にしゃがみ下から伺うように優しく問いかけてくれた。
「……………」
相葉さんは優しい。
相葉さんは温かい。
みんなを和ます笑顔。
心底楽しそうな笑い声。
安心する香り。
…………大好きだよ。
それこそ、さっきの運転も、料理の腕も、何もかもいつもとかわりない。
世界がかわっても、みんなに愛される相葉さんという人はかわらないんだな、って感じた。
だから。
この相葉さんが優しければ優しいほど。
気にかけてくれればくれるほど。
俺の好きな相葉さんとの違いだけがきわだって、その違和感にどうしようもなく心が悲鳴をあげる。
細かいことなんだ。
用意されたものが俺の箸じゃない、とか。
俺のグラスじゃない、とか。
この家にあったはずの俺のクッションがない。
俺の持ち物がない。
手を繋がない。
キスをしない。
「二宮?」
……………二宮って、呼ぶな!
「……………っ………う……」
「……………どうしたの」
戸惑いながら、しゃがんで俺の顔を真っ直ぐみつめてくる相葉さん。
俺は、ぐずぐず泣きながらも、この場にいることが耐えられなくなった。
だって説明しようがない。
言ったってわからないだろう?
「……………帰……………る」
立ち上がり、荷物の方に歩を進めようとして、慌てた相葉さんに腕をつかまえられた。
「なに。ちょっと……………帰るって、マジで?」
「…………離せ」
「え……………意味分かんない。説明しろよ……………」
「離せってば……………」
力の差は歴然で、ちょっとやそっと力をこめても、相葉さんの手をふりほどくことはできなかった。
「……………っ」
それでも、と、全力で引っ張ったら、それを上回る力で、ぐいっと引っ張りこまれ。
「っ……………」
「……………落ち着けって」
…………俺は、相葉さんの胸に抱きしめられた。
