キラキラ
第16章 連理之枝
「どうやったらもとにもどるかな」
かずが、んふふと笑って、俺の胸に顔をぎゅうっとおしつけてくるから、俺は、抱き壊さないように、小さな体をふんわりと抱き締めて、そうだなあ………と呟いた。
「エッチ。してみる?」
「…………ばっかじゃないの。そんなでかいの、はいるわけねえし」
「もとに戻るかもよ」
「ぜったいやだ。しぬ」
「…………嘘だよ(笑)」
子供とそんなことしたら、俺、捕まるわ。
二人であははっと笑った。
どうしよう。おかしなことが起きてるのにおもしろくて、楽しい。
………………きっと、かずのおかげだ。
いつもより、素直に抱きついてくるかずが可愛いからだ。
俺の顔も緩みっぱなしだもの。
「じゃあさ、とりあえず朝飯食いながら考えようか」
柔らかい髪の毛を撫でながら囁くと、かずは気持ち良さそうに目を閉じた。
「……………きょうがオフでよかったね」
「翔くんたちが見たら、なんていうかな」
メンバーの驚く顔が目に浮かぶ。
翔くんは、絶句するだろうけど、相葉くんとリーダーは、いじって面白がりそうだな。
仕事のことを考えるとのんきなことを言ってはいられないんだけど、今の俺は、不思議なまでに落ち着いてた。
だって、どうしようもねえもん。
「あのひとたちなら、おもしろがりそうじゃない?」
かずが、俺と同じことをいう。
俺の頭には、子供と遊ぶメンバーの姿が浮かんだ。
うん、いい画だ。
「だよな。みんなに肩車でもしてもらえば?」
「……………しょうさん、なでがただもん。できるかなあ」
「できんだろ!(笑)」
俺は、笑ってひっついてるかずの顎を上向けて、軽くキスをした。
小さい唇。
食べちゃえそうだ。