キラキラ
第17章 🌟
*****
ギシリ……とベッドが音をたてた。
ゆっくりと瞼をあけると、窓からさしこむ白い月明かりのなか、ベッドに腰かけるミヤの姿をとらえる。
「遅いよ……寝ちゃってた」
ふふ、と笑って、体をおこす。
栗色の髪が、さらさらと肩をながれ、それが邪魔で、俺は軽く首をふった。
「あんまり、気持ち良さそうに寝てるから、このまま寝かせようかと思ったくらいです」
ミヤが微笑むから、俺は両手をのばして、ミヤの首にまきつけた。
「やだよ。起こさなかったら怒るかんね」
「……ですよね」
ふっと笑って、ねだるように顎をあげたら、ミヤは、顔をかたむけて唇をおとしてきた。
チュ………と触れるだけのキス。
唇がゆっくり離れると、俺は、ミヤに抱きついた。ミヤも片手を俺の腰に回し、ぐっと抱き寄せてくれる。
「この時間以外で……キスなんて言葉を口にしたらダメですよ」
「だって。したかったんだもん」
「………ばれたら、私は、追放されます。あなたのそばにいれなくなる」
「大丈夫だよ」
「大丈夫じゃない。もっと危機意識をもってください」
「……ううん。そうじゃないよ。その時は、一緒に逃げるから、大丈夫っていってんの」
俺が言うと、ミヤは、絶句して固まった。
「サトコさま…」
「サトシ」
言い直して。
今はサトシ。
目で訂正をもとめると、ミヤはふわりと笑った。
昼間には絶対に見ることのない、素顔。
実はミヤはこんなにも綺麗に笑う男なんだ。
「……………サトシ」
「うん」
「…今日は?」
「…今日はね、下の気分」
「承知」
ミヤは、俺の言葉にゆっくりと自分のシャツのボタンをはずしはじめた。
あらわになっていく白い肌を見つめて、俺はコクンと息をのむ。
何度も肌をあわせてるはずなのに、この瞬間はなんだか緊張するんだ。
ミヤは、そんな強ばった顔をしてる俺をみて、くすりと笑った。
「そんな目でみないで」
「……ミヤ」
「カズ、でしょ」
「カズ……」
照れながらその名を呼ぶと、俺は、カズにゆっくりと押し倒された。
「サトシ………」
「カズ……」
ベッドの中だけの呼び名。
この名のときだけ、二人とも素顔になる。
………素直になる。
ギシリ……とベッドが音をたてた。
ゆっくりと瞼をあけると、窓からさしこむ白い月明かりのなか、ベッドに腰かけるミヤの姿をとらえる。
「遅いよ……寝ちゃってた」
ふふ、と笑って、体をおこす。
栗色の髪が、さらさらと肩をながれ、それが邪魔で、俺は軽く首をふった。
「あんまり、気持ち良さそうに寝てるから、このまま寝かせようかと思ったくらいです」
ミヤが微笑むから、俺は両手をのばして、ミヤの首にまきつけた。
「やだよ。起こさなかったら怒るかんね」
「……ですよね」
ふっと笑って、ねだるように顎をあげたら、ミヤは、顔をかたむけて唇をおとしてきた。
チュ………と触れるだけのキス。
唇がゆっくり離れると、俺は、ミヤに抱きついた。ミヤも片手を俺の腰に回し、ぐっと抱き寄せてくれる。
「この時間以外で……キスなんて言葉を口にしたらダメですよ」
「だって。したかったんだもん」
「………ばれたら、私は、追放されます。あなたのそばにいれなくなる」
「大丈夫だよ」
「大丈夫じゃない。もっと危機意識をもってください」
「……ううん。そうじゃないよ。その時は、一緒に逃げるから、大丈夫っていってんの」
俺が言うと、ミヤは、絶句して固まった。
「サトコさま…」
「サトシ」
言い直して。
今はサトシ。
目で訂正をもとめると、ミヤはふわりと笑った。
昼間には絶対に見ることのない、素顔。
実はミヤはこんなにも綺麗に笑う男なんだ。
「……………サトシ」
「うん」
「…今日は?」
「…今日はね、下の気分」
「承知」
ミヤは、俺の言葉にゆっくりと自分のシャツのボタンをはずしはじめた。
あらわになっていく白い肌を見つめて、俺はコクンと息をのむ。
何度も肌をあわせてるはずなのに、この瞬間はなんだか緊張するんだ。
ミヤは、そんな強ばった顔をしてる俺をみて、くすりと笑った。
「そんな目でみないで」
「……ミヤ」
「カズ、でしょ」
「カズ……」
照れながらその名を呼ぶと、俺は、カズにゆっくりと押し倒された。
「サトシ………」
「カズ……」
ベッドの中だけの呼び名。
この名のときだけ、二人とも素顔になる。
………素直になる。