
キラキラ
第19章 バースト3
ご飯をよそっていると、玄関から、ガタガタっと音がして、ただいまー、と高すぎず低すぎずの柔らかい声がした。
この人の声は、いつも安心できる。
家全体の雰囲気も、大黒柱が帰ってきたかのように、きゅっとしまる感じがする。
本人には、そのような厳しい感じは全くないのに不思議だった。
ほどなくして、ふんわり笑った大野さんがリビングに姿を現した。
「おかえり」
「おかえりなさい」
口々に声をかける。
大野さんは、にっこり笑って、
「ただいま。潤、いらっしゃい」
といってくれたから、俺は、ペコリと頭を下げた。
「お邪魔してます」
大野さんは、クールビズで、ネクタイをしていないシャツの第2ボタンをはずしながら嬉しそうに食卓をのぞいた。
「和食じゃん。俺、今日味噌汁の気分だったんだよね」
さすが、翔、というから、翔はふふっと嬉しそうに笑った。
「えー……タコ嫌い」
食卓にならんでるタコの酢の物を見て、箸を並べてたかずが顔をしかめて呟くから、俺は、思わず笑ってしまった。
小さい子供みたいだ。
「かずのはワカメだけにしてるよ」
声をかけたら、よかった、と小さく笑う。
かずが海鮮が苦手、だということも覚えた。
でも、大野さんは好きなんだよね。
だから、大野家の食卓にはちょくちょくのぼるみたい。
お酒のつまみみたいなのも、翔はさっとつくれるから、すごいな、と思う。
「好き嫌いするなって言ってんのに」
しょうがないな、という顔をして、翔が、大野さんのビールをだしてきた。
「翔さんだって、嫌いなものくらいあるでしょ」
「俺はない」
「うっそだー」
ふふんというどや顔をする翔に、かずは思いきり疑いの眼差しをむけた。
そんなやりとりを見ると、俺は、温かい気持ちになる。
いいな。家族って。
この人の声は、いつも安心できる。
家全体の雰囲気も、大黒柱が帰ってきたかのように、きゅっとしまる感じがする。
本人には、そのような厳しい感じは全くないのに不思議だった。
ほどなくして、ふんわり笑った大野さんがリビングに姿を現した。
「おかえり」
「おかえりなさい」
口々に声をかける。
大野さんは、にっこり笑って、
「ただいま。潤、いらっしゃい」
といってくれたから、俺は、ペコリと頭を下げた。
「お邪魔してます」
大野さんは、クールビズで、ネクタイをしていないシャツの第2ボタンをはずしながら嬉しそうに食卓をのぞいた。
「和食じゃん。俺、今日味噌汁の気分だったんだよね」
さすが、翔、というから、翔はふふっと嬉しそうに笑った。
「えー……タコ嫌い」
食卓にならんでるタコの酢の物を見て、箸を並べてたかずが顔をしかめて呟くから、俺は、思わず笑ってしまった。
小さい子供みたいだ。
「かずのはワカメだけにしてるよ」
声をかけたら、よかった、と小さく笑う。
かずが海鮮が苦手、だということも覚えた。
でも、大野さんは好きなんだよね。
だから、大野家の食卓にはちょくちょくのぼるみたい。
お酒のつまみみたいなのも、翔はさっとつくれるから、すごいな、と思う。
「好き嫌いするなって言ってんのに」
しょうがないな、という顔をして、翔が、大野さんのビールをだしてきた。
「翔さんだって、嫌いなものくらいあるでしょ」
「俺はない」
「うっそだー」
ふふんというどや顔をする翔に、かずは思いきり疑いの眼差しをむけた。
そんなやりとりを見ると、俺は、温かい気持ちになる。
いいな。家族って。
