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キラキラ

第19章 バースト3

少し開かれた潤の唇に、そっと自分の唇を押しあててみた。


「……」


プルんとして柔らかい。
女の子の唇より、ずっと柔らかい気がする。

一回離して、もう一度押しあてた。


自分の胸のドキドキが半端なくて、笑える。
重ねてるだけの、ままごとの延長のようなキスなのに。

なんなら、今まで付き合ってきた子とは、舌を絡めるようなディープなやつもしたぞ。

もちろんその先だって何度も経験済みだ。

だけど、こんなにドキドキしたっけ?
緊張はしたかもしれないが、こんなときめくようなドキドキではなかった気がする。


こんなお粗末なキス、いまどき中学生でもしねーわ。


でも、それなのに、痛いくらい胸が高鳴り、自分に余裕がないことがわかった。


もっとしたい。


もう一度唇を離して、再度重ねる。
今度は、潤の唇を柔らかく噛んでみる。


おー……柔らかい……


だんだんと興奮してきた俺は、角度を変えて、舌をいれてみた。

にゅるっとした咥内は、温かくて。
潤の上顎をペロっと舐めてみる。
潤の歯の固さと、潤の舌の柔らかさの違いを楽しみながら、咥内をゆっくり探検してみた。


「……ん……っはあっ……」


吐息をついた。

ドキドキして。
潤がたまらなく愛しい。
だから、もっと欲しくなった。

……潤の全てが欲しくなった。



ダメだ、俺。
かずに言われなくても、とっくにこいつにおちてる。
恋しちゃってんじゃん。


俺は、夢中になって、潤の唇を貪った。
潤の頬をつつみ、何度も唇を啄んだ。
寝てるから起こさないようにしよう、とかそういう思いは、消え失せていた。
ただただ、火がついた自分の欲のままに、キスしてた。


やがて、重ねてる唇に力がこもり、俺の胸が軽く押し返されたと思ったら、


「……はぁっ………翔!?」


潤の泣きそうな声が耳に入った。

はっと我にかえって目をあけたら、潤の大きな目がばっちり開き、潤んだ瞳で俺を見つめてるのが分かった。

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