テキストサイズ

キラキラ

第2章 ねがい星

********************************************

N


ひとしきり笑いあって、二人で仰向けになる。
相葉さんが、俺の手をぎゅっと握って、安心したような声で言う。

「良かった。ニノが、笑ってくれた」

「…………」

「辛いこと、言ってね。嫌なことも、話してね。……ためこんだら、ダメだよ?」

ニノは、すぐ、我慢するから、とつけくわえて、相葉さんがこちらを見る。

「……ありがと」

まっすぐな瞳をうけとめて、俺は小さく頷いた。
素直に口をつく言葉。

へへっと笑って相葉さんが俺の手にキスした

俺も、相葉さんの手のぬくもりを感じながら、ふふっと笑う。

相葉さん、俺、あの時……助けに来てくれたとき、本当に嬉しかったよ。
相葉さんが本気で怒った顔なんて、今まで見たことなかったけど、マジ……カッコ良かった。


……と思ってても、言ってやんないけど。


俺は、ほころぶ口元を相葉さんにみられないように、丸くなって、目を閉じた。



「ニノ?」


俺を呼ぶ柔らかい声が好き。

「ニノってば」

俺を見るあたたかい眼差しが好き。

「あれ……ねちゃった?」

俺を抱く、力強い腕が好き。

「……もー……寝るなら寝るって言ってよね」

俺の手を握る、ぬくもりが好き。

「……明日何時だっけなー……」

なにもかも全部、好き。

「……おやすみ」

好きだよ……相葉さん。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ