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キラキラ

第21章 ひぐらし ~バースト4~

スタメンの試合とは別に、一年生のみで行う試合を、同じ日にもうけてもらったみたいで、それにでれる相葉くんは張り切ってるらしい。

「……え。聞いてない?」

「……うん」

おかしいなあ……と、潤くんがポリポリと頭をかいた。

……おかしいなあ、はこっちのセリフだっつーの。

俺は、むくれたい気分になった。

ちょっぴり感じ悪いぞ。相葉くん。
潤くんには、試合のこと言ってんのに、俺には教えてくれないの?

あんた、俺のこと好きなんだよね?

……って、そういう風に思っちゃいけないけど。

でも思っちゃうよ。

違うの?

「かず……顔が怖い」

いろいろ考えてたら真顔になってたみたいで、潤くんがおそるおそるツッコミをいれてきた。

それにはこたえず、俺は、潤くんにぽつりと聞いた。

「……潤くんは行くの?」

「……うん。なんかあいつ張り切ってるから、のぞくよって返事しちまったし…」

「じゃあ、俺も一緒に行く」

きっぱりと断言した。

聞いてないけど、知るか。
行って、慌てさせてやる。

たんたんとしてる俺に、

「あいつわけわかんねーよな、かずに教えてないなんてさっ」

と、慌ててフォローだかなんだか分からないこと言ってる潤くん。

気を使ってくれてんだ。
ごめんね、ありがと。

……でもさ。
あんまりじゃない?

だいたいさ、昨日も相葉くんと俺、ラインしてんだよ。

暑いねって。
星が綺麗だねって。

なのに、試合があるなんて、そんな話題出てこなかった。
だとしたら、もう故意に黙ってたとしか思えない。

何で?

むっつりした俺に、潤くんが焦ってる。
潤くんが悪い訳じゃないのにね。

だけど、なんかそんな余裕がないよ。

ふと、頭を女子マネージャーの影がよぎる。
俺を牽制するかのように、流してきた視線。
少しタレ目がちな瞳で、相葉くんに媚びていた
あの顔。

なにもきめてはないのに、勝手にそのマネージャーのせいにしてしまいそうな自分に気がつき、愕然とする。

なんだよ、これじゃ嫉妬してるみたいじゃん……俺。


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