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キラキラ

第22章 1ミリのユウキ


潤が、自分をゆっくりと埋め込んできた。

先ほどまで感じていた快楽が、押し広げられる苦しさと圧迫感にすりかわる。

「………くっ」

眉をひそめて、ひたすら耐える。
最初のこの痛みは、しょうがないと思ってるし、体をひらくことには、今さら抵抗はない。

だけど、苦痛の声はあまり聞かせたくないから、我慢しようと思ってるのに、吐息がどうしてもこぼれでてしまうから焦る。

「……ぁあ……くっ……」

「痛い?…もう少し頑張って」

久しぶりだから、狭いんだ……と、潤も苦しげな声をあげる。

大丈夫だと、伝えたくて、つぶっていた目を開いたら、潤が泣きそうな顔をしてた。


そんな顔すんなよ……。


腕をあげ潤の両頬に触れる。
高揚してるせいか、いつもの頬より熱い。
擦りながら少し笑ってやったら、応えるように潤はその綺麗な大きな瞳を細めた。

「……大丈夫?」

「……大丈夫だ…って……大体、俺が我慢するとこ……そそるんじゃなかったのか?」

「そそるよ……そそりすぎて感情移入しちゃうよ」

言いながら、潤が、ぐっと腰をすすめてくるから、思わず唇をかんだ。

「……息はいて。翔くん」

「……ん……はあっ」

潤が俺の足に腕をかけ、さらにぐぐぐっと、腰をすすめた。
ゆっくりゆっくりと、下腹部に熱いものが入ってくるのが感じられる。
体を弛緩させることに集中し、潤の頬にそえてた手を、離して首にしがみつく。

そうして体が限界まで折り畳まれたころ。
潤の唇が俺のと静かに重なり、潤が囁くように、繋がったことを告げた。

「……ん」

「………おしまい」

よく頑張りました、と微笑まれ。
それがくすぐったいやら、照れるやらで、

「いてーよ……バカ」

つい、憎まれ口をたたいてしまった。
ふふっと笑って、潤は俺の足にかけてた腕を離し、俺の顔の脇に両手をついた。
俺は、自由になった足をくるっと潤の体に絡める。

ぴったりとあわさる下腹部。

潤の拍動が伝わってくる。
ひとつになったのは、久しぶりで、その幸福感に酔いそうだ。

今こいつは俺のもの。
そして俺はこいつのものだ。

「翔くん……大好き」

囁いてキスをおとしてくるから、俺も……めったに言わないセリフを言ってやった。

「……俺も…愛してるよ」



合格!!と、どこからか、あの緑のピーターパンの声がした気がした。




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