
キラキラ
第23章 🌟🌟🌟
ジュンは、彼の付き人であるソウにぐいぐい引っ張られていく。
ソウという人は、ジュンに負けず劣らず大きな目をしてるが、派手で凛々しいジュンより、どちらかといえば女の子よりの柔和な顔立ち。
見た目だけだとおとなしそうだが、やることは、なかなかに強引なようで、ジュンにくどくどと何かを言ってる様は、母と子のようで、面白い絵面だった。
「もう、ずっと姉上様につつかれてるんですから。勘弁してください。一刻も早く帰りましょうね。では、みなさん。お世話になりました!」
「おいっ俺の話を聞け…って……こらっ」
さあさあ、行きますよー、と勢いにおされてジュンが遠ざかってゆく。
……強者だ。
俺は、クスクス笑いが止まらなかった。
俺様なジュンが完璧に手玉にとられてる。
なかなかに痛快な眺めだった。
あいつが負かされるやつっているんだな。
「いつもあんな感じですよ」
ショウも、楽しそうな笑顔を浮かべて手を振っている。
「でも、ジュンに付いてるだけあって、ソウは頭が切れる男です。へらへらしてるように見えますがね」
「そうですか…」
遠くから、ジュンが手を振っている。
俺も、応えるように振り返してやった。
またな、ジュン。
「……では、サトコ様。我々もそろそろまいりましょうか」
ミヤが、静かに申し出て、俺は、うん、と頷いた。
「なんだか、急に寂しくなりますね……」
ショウが苦笑して、その表情を少しだけ寂しげに曇らせた。
「そうですね……」
「サトコ様、また今度そちらにうかがってもいいですか?」
……残念ながら、断る理由が見つからない。
俺はにこりとして、はい、と頷いた。
仕方ないから、お礼にもてなしてやるよ。
「いつでもいらしてください」
「……ミヤさんの視線がなんだか怖いですが?」
傍らのミヤに、思わず視線をおくると、ミヤは、素知らぬ顔をしてぽつりと言った。
「……気のせいですよ」
「……そうですか?じゃあ、遠慮なく」
「はい。どうぞ」
棒読みで返事をしたそっけないミヤの態度にショウが声をあげて笑った。
俺も笑った。
ミヤも困ったように笑った。
笑顔で別れることができて、良かった。
ありがとう。
みんな。
ソウという人は、ジュンに負けず劣らず大きな目をしてるが、派手で凛々しいジュンより、どちらかといえば女の子よりの柔和な顔立ち。
見た目だけだとおとなしそうだが、やることは、なかなかに強引なようで、ジュンにくどくどと何かを言ってる様は、母と子のようで、面白い絵面だった。
「もう、ずっと姉上様につつかれてるんですから。勘弁してください。一刻も早く帰りましょうね。では、みなさん。お世話になりました!」
「おいっ俺の話を聞け…って……こらっ」
さあさあ、行きますよー、と勢いにおされてジュンが遠ざかってゆく。
……強者だ。
俺は、クスクス笑いが止まらなかった。
俺様なジュンが完璧に手玉にとられてる。
なかなかに痛快な眺めだった。
あいつが負かされるやつっているんだな。
「いつもあんな感じですよ」
ショウも、楽しそうな笑顔を浮かべて手を振っている。
「でも、ジュンに付いてるだけあって、ソウは頭が切れる男です。へらへらしてるように見えますがね」
「そうですか…」
遠くから、ジュンが手を振っている。
俺も、応えるように振り返してやった。
またな、ジュン。
「……では、サトコ様。我々もそろそろまいりましょうか」
ミヤが、静かに申し出て、俺は、うん、と頷いた。
「なんだか、急に寂しくなりますね……」
ショウが苦笑して、その表情を少しだけ寂しげに曇らせた。
「そうですね……」
「サトコ様、また今度そちらにうかがってもいいですか?」
……残念ながら、断る理由が見つからない。
俺はにこりとして、はい、と頷いた。
仕方ないから、お礼にもてなしてやるよ。
「いつでもいらしてください」
「……ミヤさんの視線がなんだか怖いですが?」
傍らのミヤに、思わず視線をおくると、ミヤは、素知らぬ顔をしてぽつりと言った。
「……気のせいですよ」
「……そうですか?じゃあ、遠慮なく」
「はい。どうぞ」
棒読みで返事をしたそっけないミヤの態度にショウが声をあげて笑った。
俺も笑った。
ミヤも困ったように笑った。
笑顔で別れることができて、良かった。
ありがとう。
みんな。
