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キラキラ

第24章 バースト5


翔の温かく柔らかな唇が、俺のにそっと押し当てられる。

息をとめて、じっと固まっていたら、俺の両頬を包んでいた手がそのまま俺の髪に絡まり、ぐっと引き寄せられた。

「ふっ……ぁん」

一瞬離れた隙間から、急いで息をしたら、今度は俺の全てを飲み込むように、深く唇をあわせられた。
ドキリとして、少しあいてしまった唇に、にゅるっと翔の舌が入ってくる。

ぎゅっと、目をつぶり翔のパジャマを握った。

チュクチュプ…と、音をならし、何度も角度をかえ口内を舐められ、びくついた舌を引き寄せるようにして絡ませられる。

まるで、ディープキスはこうやるんだぞ、と、教えられているかのよう。

ともすれば、ぼうっとして意識がぼんやりしてしまうくらい気持ちいい。

恋愛にはまるで奥手だった俺には何もかもが初めてだった。
あわせるだけのキスから、少しずつステップアップして、ようやく恋人らしいこんなキスについていけるようになってきた。

どうしようもなく恥ずかしいけど、気持ちよくて。
翔の気持ちが、これでもかと伝わってくるこんなキスは、すごく幸せな気分になれる。

でも、毎度のことながら息をすることが下手で、軽い酸欠状態に陥る。

翔がキスの合間にクスリと笑って、

「……ほら。息して」

と、促してくれて、慌てて深呼吸してる始末だ。

少し、ジンジンと熱をもつ唇を感じながら、はあ…はあ…と息をついてると、今日は、翔の唇が俺の頬をつたい、ぺろりと首まで降りてきた。

「ひっ…」

変な声がでて、思わず翔の胸を押し返してしまった。

なのに、びくともしない翔は、そのまま俺の襟を押し開いて、首から肩に舌を這わしてきた。

「あ……ちょっ……と!」

ドクン……!と高鳴る心臓。

同時にキンという耳鳴りがする。

よーく知ってるこの感覚。
感情の振り幅がでかいほど、発生率の高い突発的な瞬間移動。
 
「やっ…翔……」

泣きそうになって首を振ると、翔は、ごめんごめんと笑って抱き締めてくれた。

すがるようにその広い背中に腕をまわす。

翔の温かなチカラが一気に注ぎ込まれ、身体の中で暴れかけた俺のチカラの嵐が、急速に落ち着いていくのが分かった。

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