
キラキラ
第24章 バースト5
いつものように、絡められた指と、重なる胸越しに、翔のチカラが注ぎ込まれるが、俺は動揺しすぎて、その流れに気持ちをうまくリンクできないでいた。
「……頼む、おまえマジで」
「……分かって……る……ぁっ」
何度も息をはく。
集中したいが、この状況もドキドキに拍車をかけてる。
風呂 裸 翔
雑念だらけだ!
そうした、俺の心のうちを見透かしたように、
「いらないこと考えんなよ……」
言って、翔に唇を塞がれた。
瞬間、身体中をビリビリっと電流のように何かが走り抜けた。
俺の頭のなかもスパークしたかも。
「んんっ……」
夢中だった。
翔がいきなり差し込んできた舌に、自ら舌を絡める。
飲み込まれそうになる前に、飲み込んでやるくらいの勢いのまま、翔と何度も角度をかえて唇を貪った。
チュプ……チュプ…と口が一瞬離れるたびにする水音も、いつもより激しくて。
いつしか、俺はその行為に没頭してた。
翔が、絡めてる手と逆の手で、俺の背中を擦りあげた。
ゆっくりと落ち着かすようにあやすように撫でられる手のひら。
背中に直接感じる翔の手の温もりに、新たに与えられた快感をこのまま追い続けずにいられなくなる自分に気づき、わけがわからなくなる。
チカラの収めかたがわからない。
「……っ…わかんないよ…翔」
息をつきながら、翔にしがみついた。
「大丈夫……落ち着いてきたからそのまま」
我にかえれば、体のうちからわきだすものは、確かに少なくなってる気がする。
「……深呼吸して」
低い翔の声に誘導されて、深い深呼吸を繰り返す。
やがて、火種が、シュン…と消えたのを感じて、俺は全身の力をぬく。
翔のキスで、俺の意識がそらされたのが功を奏したようだった。
一瞬怯んだ俺のチカラを、翔が無理矢理ひっくるんで、ガスを抜いた…そんな感じ。
……だけど!だけど!
そのかわりに、完全に違う気分が膨らみ始めてた。
俺のものは今の翔とのキスで、完全に形をかえてる。
そして、気のせいじゃなければ、さっきから下腹部にゆらゆらあたるもの。それはまぎれもなく翔のもので、彼も同じように、変な気分になってくれてる証だった。
二人のものがさっきから触れあうたびに、ぞくぞく緩い刺激が、身体中を襲う。
恥ずかしすぎて、顔があげられない。
