キラキラ
第24章 バースト5
制服類を全て脱がされ、下着だけを残し、俺は翔のチカラで、ふわりとベッドに横たえられた。
その間、ベッド脇で、翔も、着ているニットカーディガンや、シャツを素早く脱いでるようだった。
衣擦れの音を聞きながら、間抜けな格好で仰向けで待つ。
心臓の音が半端ない。
俺の心臓は、今胸じゃなくて、耳元にあるんじゃないだろーか。
右手をそっと、自分の胸におく。
その手が微かに震えてることに、気づく。
「……」
もちろん緊張してるのもある。
さらに、エアコンはたいてるが、さすがに裸になると寒いせいでもある。
細く、ふー…と息をはきながら、震えてるのを誤魔化そうとしていたら、いち早く気づいた翔が、「……怖い?」と、心配そうにたずねながら、覆い被さってきた。
「違う……寒い」
緊張してる、とは言わずに、苦笑ってみせると、翔は、なんだ、そんなこと、というように、俺の頬に手のひらをあてた。
「…すぐ、暑くなる」
言って、優しい唇が降ってきた。
「………っ」
こぼれる声を飲み込むように、ぎりっと唇をかんだ。
優しくキスをくれた翔の唇は、そのあと存在を確かめるように、俺の首すじを行ったり来たりして、あちこちに口づけてくる。
それだけで、背中がぞわぞわして、吐息がもれた。
くすぐったいというより、今まで感じたことのない感覚に、体が火照ってくる。
首から、鎖骨へ。
胸へ。
ふつ……ふつ……と、徐々に体温が上がってきた。
寒さなんか感じない。
いや、もうそれどころじゃない。
血液の流れすらかわってきてる気がする。
「しょ……うっ」
怖くなってきて、思わず翔の名を呼んだ。
「……なに?」
「っ……ああっ」
胸をちゅっと吸われて、体がビクリと跳ねた。
そのまま、ゆっくり舌で転がされる。
甘いしびれが、全身をかけめぐって、思わず翔の柔らかな髪の毛に指をくぐらせた。
ともすれば、信じられないような声をだしそうな自分を律するように、顔をのけぞらせて、それに耐えた。
「…………やっ」
「……嫌だ?」
「……」
……嫌じゃない。
怖いだけ。
黙ってる俺の表情を確認して、翔は、ふっと笑い、再び俺の胸に顔を寄せた。
コロコロ転がされたり、吸われたり。
「………っ」
「声聞かせろよ」
楽しそうに囁かれ、俺はふるふる首をふった。