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キラキラ

第24章 バースト5

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テーブルに、ところせましと、ならべられた御馳走の数々に、

「すっげー!」

翔が驚いたような笑顔で喜んでくれるのをみて、こちらも、嬉しくなる。

「まさかこれ、全部作ったのか?」

中央におかれたローストビーフや、サラダの皿をさして、興奮してる翔に、智さんが、ふんわりと笑って頷いた。

「半分作って、半分買ってきた。作ったのは、潤と雅紀だよ」

「マジ?!」

「簡単なものだけだよ」

俺は、傍から慌てて付け加えた。
そんなに感動されても、俺らは、そこまでたいしたことはしてない。

「やるじゃん、お前ら」

だけど、感心したように褒められると嬉しいものだ。
くすぐったい気持ちで、雅紀と顔を見合わせて笑った。


智さんと、かずに、翔の合格祝いのパーティーをするから、来ないかと誘われたのが一週間前。

料理がまるきりダメな二人は、当初はどこか、店を予約しようと思っていたらしいが、費用の面も考えて、家ですることを提案したのは俺。

簡単なものならば俺にだって用意できるし、凝ったものはデパ地下とかで買ってきたっていいと思ったから。
家でやった方が、ゆっくりできるもんね。

そんなわけで、同じく招待された雅紀と、朝からいろいろ仕込んだのだ。

雅紀も、バスケット一辺倒で、男子厨房に入らずを地でいくようなやつかと思っていたが、実は違っていた。

親が料理人ということを、かず経由で知ったので、手伝え、と声をかけたら、予想以上に器用なやつで、二人で準備したら、サクサクと事は進んだ。

「このポタージュはパンプキン?」

「そうそう。翔さんがカボチャが好きって言ってたから、潤が作りました」

雅紀が、ニコニコとグラスを用意しながら説明する。


「カルパッチョも?」

「あ、それは雅紀が作った」

取り皿を並べながら、俺も説明する。


いつもいつも、大野家の台所を守ってる翔にとって、母親以外の手料理なんて食べたことがないのだろう。

予想以上に喜んでくれてるみたいで、俺も嬉しい。


「ちなみにこの寿司は俺とかずで買ってきたぞ」

智さんが得意そうに口を挟んだ。

「だろうね」

すかさず翔が突っ込み、俺らはお腹を抱えて笑った。

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