キラキラ
第25章 Count 10
「おーちゃん。お風呂行こう。場所わかんないでしょ?」
と、ありがたくもお風呂に誘いに来てくれた相葉ちゃんとにのと共に、大浴場にゆく。
これも、使用時間が決められてるそうで、その時間内に、各々が都合がつく時間に行けばよいらしい。
ちなみにいつもの俺は、いつのまにか一人ですませてるらしく、あまり相葉ちゃんたちとつるんだりはしてないそうだ。
Tシャツを脱ぎ捨て、タオルを腰にまくと、湯気のたちこめる浴室に足を踏み入れる。
もわもわした熱気。
カコーンという洗面器が反響する音を聞きながら、手近にあった椅子に腰かけた。
隣で、わしわし頭を洗っていたやつが、俺の金髪をみてギョッとしたように、体をひいた。
そんな怖がんなよ………
苦笑いして、いつもより少し若い肌に、泡立つタオルをのせた。
タオルを頭にのせた相葉ちゃんの横に、滑り込み、湯船につかる。
こんな広い風呂にメンバーと入ることは、今となってはほぼないから、なんだか不思議で照れくさい。
「………気持ちいいわ~」
ぼんやり呟くと、
「そうだね~」
と、これまたのんきな声で、相葉ちゃんが返事をしてくれた。
相葉ちゃんの横には、少しピンクの頬をしたにのが座ってる。
相変わらず色白なやつだ。
お湯からでている首筋から鎖骨にかけての箇所なんか、このうすぐらい風呂場でも、浮き上がって見えるほど白く透きとおってて、面食らう。
高校生男子の肌じゃねぇよなぁ………。
感心しながら、立ち上がった。
「あつ。先に上がるわ」
基本長風呂が苦手な俺は、早々に出ていこうと、二人に背をむけた。
「あ」
「!」
二人が同時に声をあげ、息を飲む音が聞こえ、
「?」
振り返ったら、にのが、真っ赤な顔をしてすごい勢いで俺に飛び付いてきた。
反動でバッシャンと、再び湯船につからされる。
「な、なにすんだよ!」
「智…!脱衣所に誰もいなくなるまで行っちゃダメ!」
「へ?」
ぎゅっと俺の腕をつかんでくるにのの勢いに、怪訝な顔をしてると、相葉ちゃんが、困ったような顔を近づけてきて、小さく囁いた。
「………たっくさんついてる。背中にキスマーク」
「………」
「………だめだよ、気を付けなきゃ」
「………」
なんだってーーー?!