キラキラ
第25章 Count 10
ジャージの中に、ゆっくり汗ばんだ手を滑り込ませた。
いまだかっかと火照っている体。
その中心で、じわじわと主張しはじめたものを、そっと握りしめる。
「………?」
なんとなく。
なんとなくだけど、さわり心地が違うような………。
自分の体だけど、自分の体ではない不思議な感覚。
いつもより、張りがあるのは若さのせいかな…?
そんなバカみたいなことを考えながらも、あがってきた息を散らすように、その指を上下にそっとスライドさせた。
「………」
自分でするなんて久しぶりだった。
既に出ていたもので、ぬるぬるして滑りはいい。
二、三回擦りあげたら、それは簡単に、最大に膨れ上がった。
よろっとベッドに座りこみ、目を閉じ天を仰ぐ。
「………ぅ………ん」
肌の上を、松兄の唇が滑って行く感覚を思い出していたら、頂点にのぼりつめていくのはあっという間。
「…く……っぁ………っ」
ぎゅっと力を込め、夢中で自分を追い込む。
唇をかみ、声をおさえながら、熱を吐き出した。
息を弾ませて、ベッドに寝転ぶ。
少し虚しい感覚に陥りながら、汚れた手を乱暴にティッシュでふきとり、そのままもう一度ベッドに横になった。
呼吸を整えながら、天井をみつめた。
たった一人で知らないところで。
ちょっぴり楽しんでる自覚はあったが、ふと自分の今の状況を冷静に考えると、無性に怖くなった。
この夢はいったいいつまで続くんだろう。
高校生なあいつらもいいけれど。
やっぱりそこそこオッサンくさいあいつらがいい。
翔ちゃんには、兄さんって。
松潤と、相葉ちゃんには、リーダーって。
にのには、おーのさんって。
松兄には、智って………呼ばれたい。
会いたい………会いたい。
松兄に会いたい。
目の奥が、ツンと痛くなった。
こみあげてきそうな思いを、押さえ込み、ふーっとため息をついた。
つーかさ………、長瀬くんたちが出てきてんのに、なんで松兄だけでてこねーの??
俺………いったいどんな夢みてんの??