キラキラ
第25章 Count 10
顔をあげないまま、静かにもくもくとご飯を食べ続けてる翔ちゃんは、非常に可愛かった。
そんな彼を横目で見ながら、にっと悪びれない顔で、微笑む松潤も男前だった。
でも………
こんなに、俺の知ってるやつらとこいつらの関係性が似てるんならさ………。
………俺だってさ。
と、ぼんやりそこまで思ったとき。
同時にあるひとつの可能性が頭をよぎり、その事実に急激に心拍数があがった。
その考えを打ち消すように頭をふる。
………やめてくれよ。
今の今まで信じて疑わなかった部分だけど。
俺の………おそらく恋人。
背中にキスの跡をのこした恋人。
…………松兄…じゃない可能性だってあるんだ。
俺に都合のいいことばかりの夢じゃない。
もし………もしも。この場にその人があらわれたら。
俺はその人とチュウしたり、えっちしたりしなきゃならんのか?!
「………それはやだ」
「え?なに?」
ぼそっと言った心の言葉が口をついて出て、むかいのにのが、顔をむけてきた。
「……どしたの?……」
茶色の目が、じっと俺をみつめる。
………にのと、相葉ちゃん。
………翔ちゃんと、松潤。
………じゃあさ。
「………ねぇ、俺がつきあってんのって誰なのか、おまえら知ってる?」
「………え?」
真顔できいた俺に、ぽかんとしたにのの反応。
相葉ちゃんは、面白そうに笑って横から口をはさんだ。
「えー?だから知らないよ。昨日、初めておーちゃんにいい人がいるって分かったのに」
「え?智、恋人いるの?」
「男か?女か?」
松潤と翔ちゃんが食いついた。
「もー!潤、そんなこときく?デリカシーないんだから」
「なにがだよ?ここ重要だろ?」
「男だよね?おーちゃん」
「えっ?!まじ?」
「誰?誰?」
大騒ぎだ。
てことは、誰も知らないんじゃねーか。