
キラキラ
第3章 フラワー
***** ***** *****
段取りよく進んだ撮影は、思ったより早く終わった。
後にマネージャーからきいた話では、ニノが手をまわして、撮影する順番や、自分一人でもかまわない撮影を増やし、俺の負担を減らしてくれてたらしい。
ぎりぎりまで休みながら、要所要所で、集中すれば良かった俺は、大きなミスをすることもなく、終えることができた。
お礼をいう俺に、「お互い様」と、ニノはふふっと笑い、次の仕事にむかっていった。
(本当に……翔くんとニノには、感謝だな)
俺は、この撮影を終えたら、夕方の五人での収録の仕事まで何もない。
マネージャーに早めに送ってもらい、楽屋で休みながら、みんなを待ってることにした。
幸いにも、薬がきいてるのか、大分ラクになってきた気がする。
途中、自販機で買った水を額にあてながら、時間を確認し、いつもの楽屋の扉に手をかけて……人の気配にきづいた。
しっかり閉まってない扉のなかから、ぼそぼそと話し声が聞こえてくる。
(……俺より誰か早くきてんの…?)
「……うーっす……」
小さく声をかけながら、部屋に足を踏み入れて。
「…………!」
目の前の光景に、思わず息をのんだ。
長椅子に座ってる人物にのしかかるように、覆い被さり、どうみても口づけをしている様子の男。
背が高くて、足が長くて、後ろ姿だけでかっこよさげなのが分かる。
相手の顔は、見えないけど、そいつらが、フレンチキスとかではなく、ディープなすっごいやつをしてる。
二人とも夢中になってて、入ってきた俺に全く気がついてない。
(おーい……嵐の楽屋ですよ、ここは)
迷ったけど、声をかけないわけにもいかない……。
どこのカップルだ、こら。
「あのう」
「!!!」
できるだけ、平静を装って、普通に声をかけたら、キスしていた二人が、弾かれるようにこちらを見た。
「……え!??」
俺は思わず、大きな声を出してしまった。
「お……おう。松本……」
いたずらを見つけられたような、ばつの悪そうな顔をしてこちらを振り返ってるのは、俺らの先輩、松岡くんで。
「…………」
長椅子に座って、こちらをみて固まってるのは。
「リーダー……?」
段取りよく進んだ撮影は、思ったより早く終わった。
後にマネージャーからきいた話では、ニノが手をまわして、撮影する順番や、自分一人でもかまわない撮影を増やし、俺の負担を減らしてくれてたらしい。
ぎりぎりまで休みながら、要所要所で、集中すれば良かった俺は、大きなミスをすることもなく、終えることができた。
お礼をいう俺に、「お互い様」と、ニノはふふっと笑い、次の仕事にむかっていった。
(本当に……翔くんとニノには、感謝だな)
俺は、この撮影を終えたら、夕方の五人での収録の仕事まで何もない。
マネージャーに早めに送ってもらい、楽屋で休みながら、みんなを待ってることにした。
幸いにも、薬がきいてるのか、大分ラクになってきた気がする。
途中、自販機で買った水を額にあてながら、時間を確認し、いつもの楽屋の扉に手をかけて……人の気配にきづいた。
しっかり閉まってない扉のなかから、ぼそぼそと話し声が聞こえてくる。
(……俺より誰か早くきてんの…?)
「……うーっす……」
小さく声をかけながら、部屋に足を踏み入れて。
「…………!」
目の前の光景に、思わず息をのんだ。
長椅子に座ってる人物にのしかかるように、覆い被さり、どうみても口づけをしている様子の男。
背が高くて、足が長くて、後ろ姿だけでかっこよさげなのが分かる。
相手の顔は、見えないけど、そいつらが、フレンチキスとかではなく、ディープなすっごいやつをしてる。
二人とも夢中になってて、入ってきた俺に全く気がついてない。
(おーい……嵐の楽屋ですよ、ここは)
迷ったけど、声をかけないわけにもいかない……。
どこのカップルだ、こら。
「あのう」
「!!!」
できるだけ、平静を装って、普通に声をかけたら、キスしていた二人が、弾かれるようにこちらを見た。
「……え!??」
俺は思わず、大きな声を出してしまった。
「お……おう。松本……」
いたずらを見つけられたような、ばつの悪そうな顔をしてこちらを振り返ってるのは、俺らの先輩、松岡くんで。
「…………」
長椅子に座って、こちらをみて固まってるのは。
「リーダー……?」
