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一途とは

第3章 不思議

さっき来たのに、また外へ出て行く。

出入り口が先生達の席の前にあって出て行くのが少々煩わしい。

出て行く背中の筋肉が集中する。



駅前に着いた。


ちょこんとりょーやが立ってた



見つけて顔を見合わせると

「……………」

「………………」


と、こんな感じ。

だよなぁ…
そうだよな…

意外にも、先に口を出したのは私の方だった。


「あ、…さっきは色々と…」

「……そんなこと言わないで…」


空気がちょっと冷たかった。


「さっきはごめんね。気持ちを考えられなかったのは俺だった…。
いきなりあれはないよね…。しかも店で、皆見てる所でだったよね…。
ごめん…欲求を押さえられなかった。こんなこと言いたくないけど…
別れたいなら、言ってもいいよ…。」


こんなに素直な気持ちをぶつけられ、終いには本人は本当は言いたくもない別れることを話している。

なんて素直な人なんだろう

それに心を打たれたんだろう。

なんか詰まった。


「………………」

「ごめん。こんなにぶつけられてもなんだよって感じだよね。」


「いや……素直な気持ち有難う…

正直、あの時は自分の体を軽く見てるとか思ってすごくショックだった…でも…そうじゃないんだね??…」


「……!そんなこと思ってるわけないじゃん!大事にする!」


「有り難う。」



一応解決はした。


でもその後もなんか無言。



やっと口に出せたのは「これから塾で自習だから…」


「あ、なら送って行くよ。」



また塾に向かった。

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